「ルコント」仕立て屋の恋 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ルコント
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イール(ブラン)は向かいのアパートに引っ越してきた23歳の女性アリス(ボネール)にひとめぼれして、いつも彼女の部屋を覗いていた・・・しかも堂々と。殺人があった時、アリスの部屋に婚約者のエミールが何かを隠すようにしていたことで、殺人事件に関係があると疑っていたイールだが、彼女のことを愛するがゆえ、共犯者にしたくない一心で刑事には何もしゃべらずにいた。
そのうち、覗かれていることに気付いたアリスは逆にイールに接近してくる。婚約者がいてもどうでもいい。エミールが逃亡するよりも、自分とアリスが逃げる方が二人のためになると考えるまで偏執的だった。彼とのデートのときにくっつくように触れ合うイール。変質者のような異常な愛だが、ゾクゾクとさせられる。そもそも、頭の禿げあがった男と23歳の女は親子ほど年が離れているのだ。
アリスに自分の故郷への切符を渡したイール。しかし、ホームで待てども彼女は来ない。しょうがなくアパートに戻ると、そこには刑事とアリスが居て、タンスの中から被害者のハンドバックが見つかったと告げられる。全てを察知したイール。彼女との愛も失われるのなら・・・と、屋上へと逃げ出し、死ぬ気はなかったのかもしれないが転落事故死。なんとも虚しい人生を感じさせる。しかし、彼が持っていたコインロッカーを開いた刑事はそこにイールの手紙を見つける。それは真犯人がミシェルであることを伝えていた・・・
【2016年ケーブルテレビで鑑賞】
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