「静かな優しさが胸に残る物語」シザーハンズ 藤宮・アーク・紗希さんの映画レビュー(感想・評価)
静かな優しさが胸に残る物語
だいすきなこの作品を劇場のスクリーンで観ることができて、超超超感激しています!
午前十時の映画祭ありがとうございます!!
『シザーハンズ』は、何度観ても心の奥にそっと触れてくる不思議な作品です。
ハサミの手を持つ青年エドワードは、見た目の異質さとは裏腹に、誰よりも純粋で優しい存在として描かれます。その優しさが、必ずしも世界に受け入れられないという現実が、この物語に静かな切なさを与えています。
ティム・バートン監督ならではの、パステルカラーの住宅街とゴシックな屋敷の対比は、エドワードの孤独を雄弁に物語ります。派手な演出や説明的なセリフに頼らず、映像と空気感で感情を伝えてくる点が印象的です。
特に心に残るのは、エドワードとキムの関係性。互いを想いながらも、近づくほどにすれ違ってしまう距離感は、恋愛映画としてだけでなく、人と人との「違い」を描いた寓話としても胸に響きます。
本作は、分かりやすいカタルシスを用意してくれる映画ではありません。しかし観終わったあと、雪の降る静かな余韻とともに、「優しさとは何か」「理解するとはどういうことか」を考えさせてくれます。
時代を越えて愛され続ける理由が、確かにここにある一本です。
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