「やっぱり岩井俊二だー」四月物語 レインオさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり岩井俊二だー
映画の男性主人公はただ最後の十分ほど出ていた。
今まで見た岩井俊二作品よりさらにマイペースな映画だった。
何かを表現したかというと、
女の恋心ってゆうか、片思いの気持ち?
が、
最初から長〜い幅を使って(映画全体短いからそんな長くもないか、)全然観客に意味わかんない映像を見せている。
当然画面は美しい。
だが意味不明。
揺れるカメラで撮るのもそんな効果的ではないと思うし、逆に違和感あるシーンになる。
例えば最初に卯月の視線を見せかける送別のシーンも、なんだか変な感じしかない。
唯一大学が始まるところの賑やかなキャンパスを撮ったのはいい感じ、BGMも新しい大学の雰囲気を出した。
岩井俊二ってさ、画像が美しくしても、カメラが揺れるにしても、やはりこういう形式上のことを意識すぎじゃありません?
光照らしてるところとか、眩しいと言ってもいっぱい見るとあんまり好きじゃない。
特にこの映画前半ほぼ内容なし。
劇的なシーンもないし、全体に物語の発展にとって一体いくらどこで役に立ったか?こっちも明確できない。
ほかの岩井俊二映画はいいけど、この映画だと形式ばかり重視っていうか、形式優位になって本末転倒になる気がする。
確かに映画はただ物語るのじゃダメだけど、本当に監督は何を言いたいかについてちゃんと編集などではっきりしないと。
で、この映画ははっきりしたいことが曖昧。
その片思いの気持ちを観客に伝えるだけと言ったらもうつまんないしか言えない。
唯一覚えたシーンは渡辺誠一が演じるその先輩が雨の日に破れてない傘を見つけ出そうところ。
多分今まで見た岩井俊二作品の中で一番好きじゃないやつ。
ここで指摘したいのは、やはり外国人にとっての岩井俊二は「日本」を伝える映画を作っていること。日本人や日本のことに親しむ外国人だとこの辺に完全に好感を持たない。
もちろん松たか子の演技にも文句なし。