「.」ドリームキャッチャー(2003) 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅にて鑑賞。原作S.キング。良くも悪くも盛り沢山。鰻の様な鱓の様な“バイラム”や“ミスター・グレイ”が魅力的。『スタンド・バイ・ミー('86)』が取り沙汰されるが、少年時代に立ち戻るフォーマットやテイストは『IT/イット('90)』の焼き直し。他にも無垢な超能力者や様々なトラウマ、政府の陰謀等、キング好きには堪らない正に集大成。ドリームキャッチャーの形状が物語を暗示しており、クライマックスの“リプリー”で再度強調される。よく纏まっていると思うが、散漫に感じる人なら評価が下がる。70/100点。
・特典映像内、「未公開シーン集」の「オリジナル・エンディング」は、バトルシーンが淡白な割にお墓のシーンが長いと如何にもアンバランスで恐らく特典収録用に仕上げた印象。亦、同じ「未公開シーン集」内、「虫1匹が…」の車内での遣り取りはその諄さからコントの様で失笑してしまう。
・自身の映像化作品にチョイ役等でよく顔を出すS.キングだが、本作では見付けられず……ドウやら出ていない模様。一連のF.ダラボン監督作と同様、本作の映画化権も1ドルで売ったと云われている。
・憑依後の“ジョーンジー”がスノーモービルに乗る際、首を振り笑うシーンにゾッとする──演じるD.ルイスもエキセントリックな役柄に関わらず、然程違和感無い程、巧い。“アブラハム・カーティス”大佐のM.フリーマン、珍しく饒舌な上、アグレッシッブな悪役。『ソウ2('05)・3('06)・4('07)』と全く違った雰囲気を出すD.ウォールバーグの“ダディッツ”も良い。
・鑑賞日:2013年5月5日(日・こどもの日)
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