劇場公開日 2005年10月22日

「編集の失敗例だろう」ドミノ(2005) うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5編集の失敗例だろう

2023年2月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

素材はいいものばかり揃っている。
腕のいい監督、スタッフ、そして熱意のある俳優、女優。
特にキラー・ナイトレイは大胆な濡れ場も厭わずの体当たり演技がはまっているし、ミッキー・ロークもいい。ルーシー・リューなんか、上手に映画のイントロデュースをアシストしている。
映像も端々までこだわって撮っているのが伝わってくる。

なのに面白くない!!

きちんと整理して、ストーリーを繋げていれば、もっといい映画になったはず。
FBIの尋問室でドミノが語り始めるところはツカミが効いていてバッチリ。
ドミノがどうしてセレブな日常から飛び出して、危険で違法なバウンティハンターに転身したのか、そしてちょっとした歯車の狂いから、巨大マフィアとの攻防戦に突入し、はずみで、難病に苦しむ赤ちゃんを救うことになる。
恋あり、冒険あり、いい映画になる要素はこれだけ揃っている。

いただけない要素だが、スタイリッシュな映像と、全編通じて予告編が続くような語り口。そしてウザイだけの音楽。
もしこれが、トレイラーや、特典映像ならとてもいい出来栄えと言えるだろうが、映画本編でやられても、作家の自己満足と言わざるを得ない。

編集権を握っている人の悪ふざけ。残念な作品だ。

うそつきカモメ