「1番きつい…」ドッグヴィル maduさんの映画レビュー(感想・評価)
1番きつい…
今まで観たフォントリアー作品の中で1番きつかったかも。
ごうかんシーンが苦手なのもあるけど、強くてかっこいいニコール・キッドマンがこんな屈辱的な状況になるなんて、、、、みたいなショックが大きい。
ニコール・キッドマンのどんな苦難でも折れない、目が絶対死なない感じが、そのまんまグレースとして存在してるのに、ものすごい絶望的状況になる。でも目は死なないから、絶望が終わらない。まさに生き地獄じゃん。
同じ女性としてニコール・キッドマンほど強い!の信頼がある俳優はほぼいないと思っているので(あとは、シャーリーズ・セロンぐらいか)
強い女の象徴的存在をグイグイ攻めるので心の砦をものすごく脅かされる〜っとなり観るのがすっごくしんどかったです。しかも長い!
でも、地面に描かれた線だけで村がだんだん見えてくる感じや、上からの俯瞰ショットとか近年のフォントリアーのルックを思わせるとこはすごく好き。
あと田舎の閉鎖感と煮詰まった人間関係の嫌な感じもめちゃくちゃ不快だったな〜。
田舎娘として質素な服装で労働するニコール・キッドマンも良かったし、ちょっと素朴で可憐な雰囲気をチラつかせらせる演技力が改めてすごいと思った。
クロエも出てるしこんな変な映画なのにすごいキャストだな。
最後、グレースの正体がギャングのボスの娘と分かるんだけど、納得〜!自然〜!似合ってる〜ってなるので、結局この映画で私のニコール・キッドマンの株が上がった。好き。
でも、こんな終わり方
絶望的な状況にドッグヴィルの村人に追い込まれて
酷い仕打ちを受けたのに、村が消滅してもひとつもスッキリしない…(すっきりしないのが正しいのだけど)
ほんと最悪だな!って思いながらフォントリアー映画見続けます。
配信で鑑賞