劇場公開日 2005年5月21日

「【”命を懸けて調べた死亡者リスト。そして解放者の自伝。”今作は、アフリカ小国の祖国解放者だった今や虐殺者になった大統領と、小国出身の白人通訳者と彼女を護る捜査官の姿を描いた社会派サスペンスである。】」ザ・インタープリター NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”命を懸けて調べた死亡者リスト。そして解放者の自伝。”今作は、アフリカ小国の祖国解放者だった今や虐殺者になった大統領と、小国出身の白人通訳者と彼女を護る捜査官の姿を描いた社会派サスペンスである。】

2025年6月24日
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■アフリカの小国、マトボ共和国の通訳として国連本部で働くシルヴィア・ブルーム(ニコール・キッドマン)は、国連で自らの罪を隠蔽するためにスピーチに来るマトボ共和国大統領暗殺計画に関わる囁きを耳にした、と言い通報する。
 彼女の通報でやって来たのは、妻を不倫の果ての交通事故で失ったばかりのトビン・ケラー捜査官(ショーン・ペン)。だが、ケラーはシルヴィアの言動に疑念を抱き、彼女の若き頃の写真や出自、家族構成を調べて行くのであった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・作品設定が巧い。アフリカの小国、マトボ共和国の若き頃は、理念に燃えていた男が大統領になった途端に自分の理念を妨害する人たちを虐殺する構図。
 容易に、ウガンダのアミン大統領を想起させる。

・その大統領に反対する同じ民族のゾーラとクマンクマン。大統領は彼らを暗殺しようとし、様々な悲劇が起こるが、その中にはシルヴィア・ブルームの兄、サイモン・ブルームが居り、更にケラー捜査官はシルヴィア・ブルームが、若き頃は大統領を信奉していたが、大統領の強権政治に抗議した両親と妹を地雷で失った事を調べていく過程。

・国連に大統領の側近として入って来る男達が実は、大統領の暗殺を見かけだけ行おうとし、大統領の罪を隠蔽しようとする流れを見破るシルヴィア・ブルームが、自らも暗殺の危機に会いながらも、最終盤大統領と対峙するシーンはナカナカである。

<今作は、アフリカ小国の祖国解放者だった今や虐殺者になった大統領と、小国出身の白人通訳者と彼女を護る捜査官の姿を描いた社会派サスペンスである。>

■全然、関係ないが今作では、サイモン・ブルームの仲間のカメラマン、フィリップをイヴァン・アタルの野郎が演じている。嫌だなあ。理由は書かないよ。じゃーね。

NOBU
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