「「三人の女」の精神世界」三人の女 talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
「三人の女」の精神世界
主な登場人物であるピンキー、ミリー、ウィリーの三人の女性の精神世界を素材とした作品のようですね。物語がサナトリウム(温泉療養施設)から始まるというのも、それらしさを感じさせるように思います。
最初は「多重人格」の話かとも思ったのですが、どうやら統合失調症を描いた作品のようですね、本作は、ネットの情報なども総合すると。
そう考えると、ピンキーとミリーの出身地が同じで、ミドルネールかま同じで、一方が働くことになると、必然的に他方の社会保険番号を使うことになってしまうことも合点が行くことになります。
精神疾患の多くは患者に病識がないと聞きますが、そんな状況で患者の内面的な心理を描くには、相当な構想力が必要だったと推察します。
本作が統合失調症という疾患の病相を的確に表現するものであるかどうかは、その専門知識を持たない評論子には判断のつきかねるところではありますけれども。
ロバート・アルトマン監督なりのイメージを描いたものであれば、そういう傑出した構想力(空想力)ないしは物語性ということでは、映画作品としての本領を存分に発揮している「映画らしい映画」と評することができるのではないかと思いました。評論子は。
評論子が入っている映画サークルの映画を語る集まりで、語り合いの「お題作品」に選ばれたことから、観ることにした一本でした。
佳作ではあったと思います。
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