三十九夜

劇場公開日:1936年

解説・あらすじ

 1915年に発表されたスパイ小説「39階段」を脚色したロマンチック・スリラー。無実の罪を着せられた男が、逃走の末に真実と人間の隠された本性に気づくという、ヒッチコックお決まりのテーマが初めて用いられた。リチャードは偶然居合わせた事件がもとで、謎の女性を部屋へ泊めることになる。翌朝、何者かに刺殺される彼女。リチャードはダイイングメッセージを残され……。逃亡中に知り合う人々の嘘が、物語に起伏をもたらしている。

1935年製作/88分/イギリス
原題または英題:The 39 Steps
劇場公開日:1936年

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映画レビュー

5.0 ヒッチコック初期の傑作を鑑賞

2025年11月15日
PCから投稿

今観てもまったく古びていない。むしろ、ヒッチコックの演出術が最も“軽やかに”機能していた時期の作品だと再確認できた。まだサスペンスの巨匠としての威厳を身につける前で、肩に力が入っていないからなのか、新鮮さを随所に感じさせる。

誤ってスパイ事件に巻き込まれた主人公が、濡れ衣を晴らすために逃走劇を繰り広げるという構図は、後年の『北北西に進路を取れ』にも通じる“巻き込まれ型サスペンス”の原型だが、特筆すべきはヒッチコックの初期作にありがちな演技の硬さもここではほとんど気にならないこと。

90年近く前の作品にもかかわらず、現代の観客にも通用する。この時期からすでにヒッチコックは、「観客の視線をどこへ導くべきか」を完全に理解していたのだと改めて感じた。サスペンス映画の源流として、今観ても十分に刺激的な名作だ。

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ryo

4.0 学生時代の論文発表がその学生の名で添削は教師が

2024年6月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

知的

難しい

映画の最期が、サーカス団の中のザメモリーという一度、記憶したことを忘れないその奇特な特技があるその芸人が、その計算式を喋って、が結末でしたが、その芸人も一度、喋ったら忘れるようで、以前に別の洋画の場面で、ギターを弾いていてその音色を出しているひとの隣でそれの後を追い、それを真似して容易にそれと同じそのギターの音色を出しているのがあり、隣で弾いているギターの音色ですぐにそれを暗記できて容易に弾けるが、隣で先にそのギターの音色を弾いてくれるひとがいないと、またその覚えたそのギター弾きの爪弾きをすぐに忘れてしまうのではと思いましたが、それも特異体質と思いますが、戦前に天才科学者が拉致や命が狙われたがあったようで

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39stepbacK

4.0 ヒッチ躍進期

2024年2月24日
PCから投稿

出世作暗殺者の家の次作です。
単純なスパイサスペンスですが途中話のつながりが良くわからない箇所が散見されます。
まだまだサスペンス創世記的なささくれた編集ですがヒッチらしさが徐々にみられます。

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越後屋

3.5 英国大移動

2024年2月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

スコットランドの荒涼たる風景、そこに暮らす人々の姿が印象的。イギリスの家庭料理は魚が多いんだな。島国である。などとディテールを見るのも楽しい。

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ouosou