キャスト・アウェイのレビュー・感想・評価
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55点
映画評価:55点
この作品の肝となるのは、
主人公が目まぐるしい世界に居た事。
今では早くて当たり前な宅配業。
それの基礎を作っていた時代の話し。
いかに迅速に、いかに素早く、
荷物を運ぶ事に信念を燃やしていた主人公が、
無人島に不時着する。
そこは、今までと違って
時間に追われる言のない世界。
情報もない、文明もない、意味もない。
ただ日々を漠然と生き延びているだけ。
精神の繋がりは、
恋人に会いたい気持ちと、
話し相手のボールだけ。
内容も面白いかと言われると、
興味深いけど、そこまで面白くは感じない。
色々と思う所はあるので、
見られて良かったとは思います。
【2024.8.5観賞】
ただ息をしてる
最近、ずっと死のことを考える。何もかも嫌になって、行動することから逃げ、考えることを放棄しても死についてのみ思考から離れない。
絶望している、と悟ってしまった。もうこれ以上の希望がないことも、希望すらもう必要がないと思ってしまっていることも、チャックと同じように、ここで止まって首に縄をかけてしまおうと思っていることも
俺にはウィルソンもいないし、ケリーもいない。ウィルソンに近い存在もいたけど、そいつもいなくなってしまった。楽しいこともない。まるで無人島でただ生きるためだけに飯を食って、寝て、息を吸って吐くだけの毎日だ。孤独に、ただひたすら
でも、それでもここではないどこかへ旅立って、そこで朽ちたいとも思っている。その為に、出来ることはしてきた。筏も下手くそなりに作って、この無人島から脱出しようと
チャックのように、ケリーに会うという希望はない。むしろ、ここで朽ちた方が会いたい人にすら会える。生きる希望などないのに、筏を作ってる
けれど、まだこの広い海に身を投げ出す勇気がなかった。チャックにとっても、無事に生き長らえることができても、希望はなく、ただどこにでも繋がる十字路の真ん中で息を吸っていただけだった
自由は酸素だ。それは分かる。ショーシャンクの空にで教わるまでもなく、俺はずっと前からそんなこと、分かっていたはずだ
筏を出す勇気がなく、縄をくくっている今の俺には、大海原の真ん中で息もできず救助されなかったもうひとつの世界線のチャックだったとしても、前に進めた彼のことが羨ましく、妬ましく、美しいと思う
きっとここにウィルソンがいたら、俺も筏を出す勇気が出せたのに、と毎日思ってる。漂着することを待つのではなく、自分から探しに行かなきゃ見つからないことも分かってるけど、絶望とは根深いものだ
でも、まだ息をしてる。息をしてる限り、立ち止まることも、迷うことも、漂流することも、十字路の真ん中で息をすることも出来る。それがまだ、愛おしいと思える。希望に満たないそれで、まだ息ができることをこの映画は教えてくれている
感動作。
この映画を一言で表現するなら"希望"
人生は先の見えない大冒険であり、冒険を生き抜く為に決して諦めない男のお話。
トムハンス演じる不滅のクラシック映画として
これからも輝き続けるはず
"ショーシャンクの空"にが好きな方は必見。
奇跡の生還
減量に増量と大変な役作り、見るからに役作りに徹したトム・ハンクスの力の入れ様が感じました。
不慮の事故とはいえ長期に渡る行方不明は多くの時間に当人はもとより周りの人々にも大きな衝撃と生活を一変させられました。
失った時間の悲惨さが痛烈に伝わりました。
孤独との戦い
トムハンクス扮するフェデックスシステムエンジニアチャックノーランドは、乗っていた飛行機が墜落したが何とか無人島にたどり着いた。
たったひとりでいるのも当てもなく辛いよね。砂浜に HELPと書いてみたり誰かいるのかと叫んでみたり。食料確保も大変な課題だ。
以前観た映画だと思い出したが顛末は忘れていた。自分が同じ目にあったら頑張れるかな。極めて自信がないな。まさに孤独との戦いだ。
トム・ハンクスの熱演
映画自体は期待したほどではなかった。
最後の恋人とのシーンも、「ビッグ」ほどではなかったかな。
しかしあの孤島でのトム・ハンクス。一人舞台のような作品だが、やはり素晴らしい演技力を持つ俳優さんだと思う。
トム・ハンクス
無人島へ漂着し四年を過ごす。そんな非現実的な状況を、現実のように見せるトム・ハンクスに脱帽。
帰国後のケリーとの邂逅。潮が翌日何を運んでくるか分からない、まさにその通りの状況。過去に偽りがないことを確かめ合い、現実を生きていく姿は美しい。
ラスト、十字路でのシーン。分刻みだった遭難前、行き詰まりの無人島、それらとの対比が印象的な光景だった。
サバイバル映画の名を借りた…
冒頭から遭難まで約30分。
そこから約80分サバイバル生活をし、
帰還してからラストまで約30分。
そうです、意外に”サバイバルではない”描写が
長いんです。
つまりこの映画のテーマ、ロバートゼメキスの
メッセージはラスト30分なのです。
チャックはなぜ4年もの間たった一人で
生き延びられたのか。
親友の”ウィルソン”とケリーの写真があったから。
いえ、そうではありません。
(※もちろん”ウィルソン”は助演男優賞ものですが!)
チャックは「フェルミ推定」とPDCAを常に意識しています。
フェルミ推定とは、想像もつかないような問題に対して
なるべく具体的な手掛かりを推定し論理的に考える
思考法で、仕事ができる人には必須の能力です。
”社畜”と揶揄する方もおられますが、
冒頭30分でチャックの”生き残るための能力”を
ちゃんと紹介しています。
飛行機事故の場面でもチャックのその能力が表現されています。
海への不時着を見越して、救命ボートは絶対離さない。
周囲をよく観察し、ネットに体を巻き付け揺れや衝撃に
対応している。何も考えずに歩き出し、頭を血だらけにする
パイロットとは違います。
しかもただの計算高いヤツではなく、愛する人にもらった
大事な時計を救命胴衣よりも優先する人間らしさも
兼ね備えています。
無人島でも同様です。
まず考え、実践してみてダメだったところを修正し、
試行錯誤しながら改善していくPDCA。
自殺にまで実験を試みる思慮深さ!
脱出するためのいかだ作りには〇〇本の木材と
〇〇メートルのロープ。1日〇〇メートル作れるから…
まさにフェルミ推定が身についていたからこそ
出来上がった脱出船です。
もしバレーボールが漂着してなくても、
おそらく彼ならヤシの実に顔を書いて
”ココ”とでも名付け、話し相手にしたでしょう。
本当の絶望は帰還してからやってきます。
無人島では常にケリーとウィルソンが
いてくれましたが、今は本当の孤独。
セレモニーでもパーティでも彼の目はうつろ。
もちろん何もかも捨ててケリーを連れ去る
なんてことはしません。
新たな相棒”ウィルソン”を助手席に乗せ、
クロスロードでじっくり考えます。
どちらに進むべきかを。
ただ、息をすることだけを考えて。
さて、問題です。
人は一生のうち、何回呼吸するでしょうか?
ウィルソン!
何気無しに観ましたが凄く良かったです!
無人島に辿り着いてからはほとんど台詞が無いのにずっと集中できました。
トムハンクスあまり好きじゃ無かったけどこの役はとても良い!相棒ウィルソンとの友情に胸熱くなりました、そうさせるのが凄い!だって相棒はボールよ!
度々流れるあの曲も絶妙なタイミングで感動増しでした。素敵な音色です。
逆境を生き抜く力、新たな未来に対する選択と決断を感じる素晴らしい映画です。
よくある遭難ものではなく、リアルさを追求した映画だと思います。
事故の悲惨さや恐ろしさ、無人島での生活、
おそらく、このような感じになるんだろうなと、主に、「人の心境」にフォーカスしています。
逆境に絶望し、葛藤し、乗り越えることを決断していくことは、容易なことでないと思います。
繊細な心境の変化を描写していく展開には、見応え充分です。
後半部分は、「やっぱり、そうなるよな」と感じつつも、せつなさもあります。
でも・・・、
ラストの主人公(トム・ハンクス)の体の向き、表情から、
新たな未来に対する期待と方向転換、そして選択と決断が伝わってきます。
とても勇気づけされる素晴らしい映画です。
名優、トムハンクス
トムハンクスの役作りに脱帽です
素晴らしいの一言です。
幸せになって欲しいです。
吹き替え版ですが、声優がいつもの人ではなかったのが残念です。
声優で一番すきなのが、井上和彦さんです。声は、とても素敵だけど、トムハンクスさんの拭きは、いつもの人が良かったです。
天使が舞い降りた
「キャスト・アウェイ」は2001年2月24日に日本で公開されたアメリカ映画。
監督は「バック・トゥー・ザ・フューチャー」でおなじみロバート・ゼメキス、主演はトム・ハンクスのゴールデンコンビ。
"我々は時間に縛られて生きている"時間人間が飛行機事故で漂流。漂流先は時間に縛られない無人島。
時計は無い、時間の経過は太陽の昇り降りと髭の伸びと虫歯の進捗で表現されます。
主人公のチャック・ノーランドが文明を得ていく原始人のようで見ていて面白いですね。周りに誰もいないと人間はそうなるのでしょう。ウィルソンという助演俳優をバレーボールに委ねたのは監督の名案でしょう。限られた予算内で人件費が大幅に削減されるわけですからナイスです。
そして、急に4年経ったのでびびりました。救出された後の展開は思うようなハッピーエンドにならずに胸熱です。世間からもcast away(漂流)された訳ですからそこを監督も甘やかさないのはさすがです。車でケリーがチャックを呼び戻し、抱き合うシーン、現在の夫がチャックを撃ち殺したら星4以上だったのですが(おっと、あまり話すとサイコパスがばれるのでやめましょう。)
あれだけ、命からがら生きながらえても人生はそれ以上に甘くないのですからリアルです。ただ最後には新たな恋の予感を匂わせる情状酌量。天使が舞い降りましたね。岐路は悩みのメタファー。どこにいくのも主人公の自由でしょう。最後は綺麗にまとめたのではないでしょうか。
ほろ苦い無人島漂流記
2000年(アメリカ)ロバート・ゼメキス監督。
もっと楽しい映画なのかと想像していました。
たとえば「ロビンソン・クルーソー」みたいな、工夫を重ねて
無人島生活のパイオニアになるみたいな・・・。
ところが、何もない島の生活は楽しいことひとつなくて、ぜんぜん苦悩に満ちて暗かった。
(良いことはなんにもなかった。漂着したフェデックス(宅配の大手会社)の荷物のひとつ・・・バレーボールにスタンレーと名付けて、唯一の友だちとして、心の支えにしたのです。)
そして恋人だったケイテイ(ヘレン・ハント)のくれた写真入りの懐中時計。
それがお守りでした。
トム・ハンクスがシステム・エンジニアとして勤める会社・フェデックスは実在する運送会社です。
海外展開している大手で国際宅配便と海外運送を担う。フェデックスエクスプレスは総合貨物輸送会社です。
チャック(トム・ハンクス)はやり手のシステム・エンジニアという役職らしいけど、
営業担当のイケイケ上司に見えて、部下の社員を牛耳る嫌な奴に思えたたけど。
世界を股に分刻みの日常を送り、恋人ケイテイとも、ゆっくり話す時間もなかった。
そんなチャックが、飛行機が墜落してただ一人生き残り無人島生活を5年もすることになる。
そして5年後、やっと島を出る決意して筏を組み立て海から出発する。
運良く、大型船に救助されるチャック。
5年ぶりに帰国するとケイテイは?
ほら、甘くないし、夢も希望もないでしょ!!
はじめぶくぶくに太ってたトム・ハンクス。
無人島の5年間後には引き締まった筋肉質のナイスバディに変身してた。
そこはお見事でした。
なんかスポンサーがフェデックスなのかな?
そう思っちゃう映画でしたね(笑)
呼吸をしつづける。
最愛の彼女と結婚を目前にし、時間に縛られるように仕事に励む男。
事故で無人島でさまざまな苦労の末、「何がなんでも、呼吸をしつづける」と決めて四年後島から脱出。
最愛の彼女や、残された荷物を届けるという思いで彼は呼吸を続けた。
人は人を想うことで強く生きれる。
彼女も彼を失い前に進み、彼も彼女を失い前に進むことを選んだ。
切なさや、困難と向き合いながら生きていくのが人生。
「何がなんでも呼吸を続ける」と決めるんだ。
そうして生きていると、潮が何かを運んでくれる。
きっと彼の人生は豊かになるだろう。
彼の強さに敬意を。
バレーボールがともだち
トム・ハンクスの一人芝居が延々と続く。
セリフはすべてバレーボルに語りかけるひとりごと形式。
時間は長く感じませんでした。
掉尾のクロスロードで出会う女性との、ロマンスを匂わすラストがもどかしい。
2013.3.11
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