「覇権に翻弄される京劇の主役達」さらば、わが愛 覇王別姫 カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)
覇権に翻弄される京劇の主役達
近代中国の変遷の度に上手く饗応され、
伝統芸能で世渡りする技芸達。
その生き様は、耐え難い辛苦の思いで習得した何百年も伝わる芸妓なのだ。
その周到さは、親友や恋女房の娼婦さえ裏切れる役者として生きる執念が凄まじい。
それにしても、
短期間に幾度となく覇権が180度変遷し、
生き抜いてきた今日の華人達が、
ただ成らない国家と言うことよく分かりました。
( ^ω^ )
2人の京劇俳優の波乱に満ちた生きざまを描き、中国語映画として初めてカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した一大叙事詩。
京劇の古典「覇王別姫」を演じる2人の京劇役者の愛憎と人生を、
国民党政権下の1925年から、文化大革命時代を経た70年代末までの50年にわたる中国の動乱の歴史とともに描いた。
デビュー作「黄色い大地」で注目され、本作の成功によって中国第5世代を代表する監督となったチェン・カイコーがメガホンをとった。
1925年の北京。遊女である母に捨てられ、京劇の養成所に入れられた小豆子。
いじめられる彼を弟のようにかばい、つらく厳しい修行の中で常に強い助けとなる石頭。
やがて成長した2人は京劇界の大スターとなっていくが……。
時代に翻弄されながらも愛を貫こうとする女形の程蝶衣(チェン・ディエイー)をレスリー・チャンが演じ、
恋敵の高級娼婦役でコン・リーが出演した。
製作から30周年、レスリー・チャンの没後20年の節目となる2023年に、4K版が公開。
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