サボタージュ(1936)のレビュー・感想・評価
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映画館の停電
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サボタージュとは社会を不安に陥れるための建造物等の破壊活動(テロと同義か?)。元の意味は「サボる」という言葉とは若干違っているようである。
善良な夫を装い、残虐なテロを続けるグループに金で雇われ、爆発物をバスに置く計画。隣の八百屋の青年はかなり怪しかったのに、バーロックを監視する刑事だった。映画館の裏側を調査する刑事テッド、起爆予定の1時45分、行動を邪魔する刑事や妻の弟スティーヴィーなどスリリングな展開が繰り広げられる。犯罪映画の基本を見事に演出しているが、少年を殺してしまうなどヒッチコックらしからぬ内容となった。
ラストに向かって、夫殺害や、刑事と妻のキスシーン、爆弾作りの小鳥屋の怪しげな行動など、予想もつかない展開だが、虚しさだけが残る映画だ。
最後の終わり方に意外性があり印象度アップ
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冷静に考えると陰惨なストーリー。弟を爆死させた夫を刺し殺してしまう美人妻と、彼女と恋愛関係に陥りその罪を隠そうとする刑事のお話。しかしながら、偶然からその殺人がバレずに済んでしまい、二人にとってはめでたしめでたしで終わってしまう。予想外の展開で、意外性が有って後味はよろしくて、かなり楽しまさせてもらった印象。
爆発する時間が分かってるので、見ている方のドキドキ感はハンパなし。ギリギリに、知らずに爆弾運ぶ弟は助かるのかなと思っていたが、あえなく爆発。これにも正直驚かされた。
加えて、旦那を殺してしまうところの描写も、凶器となる食事用ナイフのクローズアップをかませて、印象的。
ヒッチコック映画なれど、ヒロインがわりと庶民的容貌で、ユーモア感が皆無なところは、少々残念であった。ただ、光と影の特徴的な映像は、最初の方から満載であった。
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