「サスペンスのためのサスペンス」サボタージュ(1936) 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0サスペンスのためのサスペンス

2024年2月27日
PCから投稿

ヒッチ自身は気に入らない作品のようです。

「どうなるんだ?」「上手くいくのか、いかないのか?」といったサスペンス、すなわち観る者を不安定で宙ぶらりんの状態に置く、それだけをひたすら映像化した作品です。

今観るといかにも「さあ、サスペンスですよ」「ビックリしたでしょ」的な良く言えば分かり易い、悪く言えば学芸会的なカット割りと編集ですが、ストーリーやセリフではなく技術に裏付けされた映像によってサスペンスの世界を表現したといえましょう。

越後屋