「幸せの両立って難しい。」ブロークバック・マウンテン　ordinalさんの映画レビュー（感想・評価）

一般的に言われる幸せも十分凄いことだけれど、自分の心に正直な人生と、現実的に幸せな生活の両立って難しい。
幸せな家庭に背を向けて男同士が隠れて愛し合うことに対する世間からのアンチを鑑賞者により強く意識させるのが、パートナーとして登場する非常に美人で魅力的な俳優たちである。だって、アン・ハサウェイだよ！？ と。
そしてこの時代にはハリウッド映画で暗示にとどまらない話の本筋として性の多様性に切り込んでいることは評価されるべきことである。

内情はともかく、帰りたい山があるってなんか良い。これが本当のキャンプのロマン、、なのだろうか。
しかしながら、蔑まれ亡くした夫を想起し電話で涙ぐむ奥さんが言った「幻想の理想郷のようなところ」とは、単に美しい大自然の中で狩りや羊飼いや釣りをする場所ではなく、心の友であり唯一無二の想い人である彼らの記憶と希望が満ち溢れる、まさに非現実のような世界だった。