バトル・ロワイアルII 鎮魂歌(レクイエム) : 映画評論・批評

2003年7月1日更新

2003年7月5日より丸の内東映ほか全国東映系にてロードショー

“この国”が遂行した感情的な戦争をも思い起こさせる

前作でサバイバル・ゲームを生きぬいた中学生たちがBR法国家に抵抗する組織を結成、国家によって選ばれた中学生たちがその“テロ集団”の壊滅を命じられる……。これが「BRII」の物語設定で、「9・11」以降の状況を念頭に置いた展開になっている。

前半はともかく、物語が進むにつれて僕の中で当惑や失望が深まった。テロリスト=先輩たちと出会った中学生は、殺人ゲームに自分たちを巻き込む大人たちこそ敵であると諭され、その後は共同戦線を張る。だけど、「BR」が刺激的だったのは、友達同士が突然殺し合いを演じなければならない、あの不条理な設定において、最後の最後まで誰が敵で誰が味方かが曖昧に宙吊りにされていたからではなかったか?

それに対して、この続編は敵と味方の区別が明確すぎて、これでは、古くからある子供(テロリスト)による大人(世界中に爆弾を投下する“あの国”やその言いなりの“この国”)への反抗の物語にすぎないし、アフガニスタンをユートピア的に描き、テロリストを美化することで、“あの国”への感情的な怒りを表明するだけではなんの解決にもならないと思う。残念ながら、この映画での子供たちの戦いぶりは、“この国”が半世紀以上も前に“あの国”に対して遂行した感情的な戦争をも思い起こさせてしまうのだ。

(北小路隆志)

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