ボーン・スプレマシーのレビュー・感想・評価
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監督は変わったようだが…
監督は変わったようだが
アクションやストーリーもまったく変わらない。
むしろアクションシーンが見にくくなっていて微妙だ。
前作よりも劣化していて残念だ。
3.0で
前作同様に良い出来
総合:80点
ストーリー: 80
キャスト: 75
演出: 80
ビジュアル: 70
音楽: 65
前作に引き続いて、マット・ディモンが冷静なCIAの凄腕の元工作員を演じる。前作同様に必要以上に派手にすることなく、物語とアクションを真面目に追求する本格的サスペンス・アクション映画の秀作である。
やはりこれだけの過去があれば、本人は黙って引退して静かに暮らしたいと思ってもそうはいかない。彼のやってきたことやしがらみが、彼にそんな平穏な生活を許さないのだ。いやがおうにも自ら行動して問題を解決せざる得ない。
その彼に降りかかる陰謀の秘密や命懸けの活劇が緊迫感を盛り上げる。正体のわからない巨大な敵にも、ひるむことなく冷静沈着に考えて動く彼の孤独な戦いが本格的であって無駄がない。孤独で守るものもなく自分が誰かすらわからない状況でも折れることのない彼の強さが魅力である。
善人でありたいとするボーンの苦悩を描く
ジェイソン・ボーンとは何者かというミステリアスな要素を含んだスパイの話を、生身のアクションとリアルな展開で描いてみせた前作のクォリティをそのままに、内容はさらに過激さを増し、登場人物にも幅が出てきた。
前作であれほど頑張ったマリーがあっけなく死んでしまうが、その元凶となる男が元でボーンとCIAが互いに探り合うという導入部が巧妙だ。
カール・アーバンが、物言わず“仕事”をこなす殺し屋キリルを絶妙に演じる。前作のファンが愛するマリーを殺した極悪人として、観客の憎悪を一身に受けることになる。
その結果、ジョアン・アレン演じるCIA特殊任務チーフのパメラ・ランディは、物事を落ち着いて分析する洞察力から、単純にボーンの敵とはいえない立ち位置と判断することができ、ランディという人物に対する好感を生む。
また、マリーに代わるヒロインもなんとなく浮かび上がる。前作ではコンクリンの指示で電話盗聴をさせられていたCIAパリ支局員だったニッキーだ。なんとなくというところがいいのだ。ジュリア・スタイルズの出番を自然に増やし、さりげなく目立たせた。それだけで彼女の魅力が増して見える。女優としての潜在能力が高い証拠だ。
アクションの見せ場は、モスクワでの2つの逃走劇だ。
ひとつは足を使った逃走で、このシリーズならではの生身のアクションが味わえる。
もうひとつは、初めて見るモスクワでのカーチェイス。前作はパリの地形を利用した「ブリット」(68)的なカーチェイスだったが、今回は道幅も広くロケーションを活かしたカメラ位置で、3つ巴の追っかけを見せてくれる。
今回ばかりは、このモスクワを逃げ切れるものではないと思いながら見てしまった。
凄まじいカーチェイスも地下道でクライマックスを迎えるが、ボーンは殺し屋キリルにとどめを刺さない。「これ以上、殺さないで」という亡きマリーの言葉がボーンの心を占めている証で、ぽっかり開いた地下道の出口に向かって歩き出すボーンの姿は、暗殺者という過去から前に向かって歩み出したことを意味する大事なシーンだ。
暗殺者という過去を背負いながら善人でありたいとするボーンの苦悩を描いた2作目。ラスト、モスクワに来た真の目的が明かされる。
シリーズ第二部
ラブです、ラブ
いきなり・・・
いきなりヒロインが死んじゃっていいんですか?
前回からの続編だから、どういう展開になっていくんだろうって
期待して観始めたら、いきなりマリーが死んじゃうんだもん。
ストーリーそのものは、前回から引き続き、静かに進んでいく。
ボーンは、静かに暮らしたいだけなのに
周りがそうはさせてくれない。
特にある人物がボーンを何とか抹殺したい。
その人物のセリフ。
「過去から逃れることはできない」
がすべてを表している。
寡黙なデイモンが素晴らしい
愛する者を失っても感情を吐き出せない暗殺者の性(サガ)。目的にひた進むジェイソン・ボーンことマット・デイモン、寡黙な表情の中に深い哀しみが感じられる素晴らしい演技だ。アクションの動作についても前作以上の切れ。逃げながら手にした物で攻撃・治療する信じがたいほど巧緻な動き!。ジェイソン・ボーンという人物に動きでリアリティを与えたデイモンの功績は大きい。
グリーングラスは、非情なタッチで全編統一された演出によって、このシリーズの新たな世界を切り開いている。物語展開もシンプルであり、また「贖罪」というテーマがはっきりしている分、完成度はシリーズ中最も高い。殺した夫婦の娘への謝罪に明確な答えはないが、このシーンの意味は大きい。
圧巻はクライマックスのカーチェイスだ。ハデにカメラを揺らすのだが、位置関係などはごまかすことがない。デイモンも一切喋らないが、仇敵と目を合わせるカットを入れることにより観客(私)の感情を一気に盛り上げる。細かいが絶妙の演出。トンネルに入ると一気にヒートアップ。ジョン・パウエルのスコアもここぞと鳴りだしクラッシュへ……何回見ても凄い。
涙が出る
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