アメリのレビュー・感想・評価
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フランス映画のニューウェーブ
これはフランスニューシネマだ。1970年代以降はフランス映画の活気がなくなってきた(個人的にそう思うのだが)。しかしこの映画によって新しいフランス映画の幕開けというような気がした。
1960年代のフランス映画絶頂期のフランス映画の作風とはだいぶ違うが、新しいタイプのフランス映画っぽい気がした。いわばフランス映画のニューウェーブ、ニューシネマと言ってもいい気がする。
アメリが好きなものを述べるシーンで出たスイーツがあったが、実際に買って見て同じように食べてみた(笑)。
輝きそのもののような作品
プライム・ビデオ鑑賞プライムをパラパラ捲っていたら目に飛び込んできたトトゥの笑顔。そう「アメリ」です。
このアートワークは今見てもすごい引力がありますね、吸い込まれるようにクリックしてました。
何でしょうか、この子どもの頃遊んだおもちゃを発見したかのような気分は。ワクワクが止まりません。
まず冒頭のエピソードの描き方が見事、このたった何分かで一気に物語に引き込まれます。
美しい絵作りと音楽と愛くるしい人たち。
カットも緻密で凝られており、ビビットな色彩が美しい。
ふと見つけた宝箱から動き始める、それまで篭っていた自分の世界から外に出ようとする物語。
主演オドレイ・トトゥの悪戯な笑顔が頭から離れない、何度観てもワクワクする作品です。
彼女の妄想癖の演出がとても可愛らしく、排水溝のプロンプターなんて何てふわふわとしているのだろうか。
他人との距離を縮めるのが苦手な彼女なりのアプローチが実に微笑ましく、その焦った仕草さえも愛おしいんですね。
何度も挫けそうになりまながらも、周りくどい位少しずつ前を進んで行くアメリ。
「人生にぶつかっても大丈夫だ」その言葉に背を押され外へ進んで行く様は、とても胸を打たれます。
冒頭にある彼女の楽しみの一つ、“ブリュレの焦げを割る”は“自分の殻を割って外の世界に出たい”といった比喩だったのかもしれませんね。
ジュネといえば「スピヴェット」以来ご無沙汰ですが、久しぶりに新作も観たいものです。
もう何年ぶりに観たのかもよくわからないですが、今観ても全く古さを感じさせない、輝きそのもののような作品でした。
やっと見終わった
何度かチャレンジするものの毎回途中で寝てしまう作品。
今回も中盤一度寝てしまったが、なんとか最後まで観れました。
フランスのオシャレが詰まったようなビジュアル映画という感じ。
内容はないけど、ニノが笑顔の優しい誠実そうな青年でアメリとの恋を応援したくなる。
空気感好きだ
キュートでファニーでオシャレな作品。
なるほど、有名で人気がある作品なのがわかる気がする。
実はやってることはまぁまぁ(イヤ、かなり)犯罪ではあるけれど💦
登場人物も観ている私たちも幸せになれる映画だ。
宝箱の少年、スキンヘッド男の謎、ドワーフの一人旅、公園の矢印どれもいい。
ただ、オシャレになり過ぎないように(?)か
ちょいちょい悪趣味な部分をいれてくるのが微妙だけれど。
オシャレ映画のバイブル
只々素晴らしいの一言。さすがは、おフランス。女優さんがキュートで可愛くて、音楽が素敵で、独特の映像も美しくてオシャレなこと、この上なし。この映画を知らなかった事に損していたなぁとさえ思った。気分が滅入った時、読書をしている時なんかに流そ。
とにかくかわいい逸品
十数年ぶりに鑑賞。
というか、公開当時、家族で観に行きましたわ、渋谷まで。当時15,6歳だった私は、「今この瞬間にパリで絶頂を迎えているカップル」をアメリが(もちろん空想で)カウントしたり、カフェのトイレで中年カップルがいきなり「おっ始めて」しまったりする展開に度胆を抜かれてしまったもんです。若かったナァ、、(笑)
そのあと二十代でたぶん一回観て、今回が三度目か。絵や電気スタンドがしゃべったり、TVの中の人が(いつのまにか)アメリについてしゃべってたり、そういう演出が面白くてかわいくて好き。
同じアパルトマンに住む老画家との関係性も良いよね。「シェイプオブウォーター」(ギレルモ・デル・トロ)をちょっと思い出した。
それにしても作中の人達、家宅侵入や覗き見が多すぎですけどね(笑) イタズラでもサプライズでも、現実ではなかなかできないからこそ、夢があっていいんですよね。
古き良き
古き良きフランス映画という感じ。
関係ない個人にも着目して状況描写、その同タイミングの登場人物の状況を描写する手法が好きだった。
自分がこうしている間に、誰かが何かをしている。
世界は同時進行で、時の有限さを感じた。
特に骨の脆いお爺さんの言っていたことに繋がると思う。
加えてアメリの廻りくどい数々のアプローチも素敵で可愛かった。
ヨーロッパだなぁ!!!! っていう映画
一気には見切れず、超細切れで、やっと見きった。
アメリみたいな生き方をかったるく思ってしまう性格ゆえかもしれないが、最後はほっこり。
感情移入はできなかったけど、映画としてはすごくうまい。
特に、この映画のアングルは大好きでした。
「お前の骨はガラスじゃない。人生にぶつかっても大丈夫だ。」
アメリの内気で中々声をかけられないところの描写が良かった。観ているこっちまでドキドキした。
最後の、おじいさんがアメリに忠告するところは感動した。
また、登場人物たちが活き活きとしていた。
アメリ以下登場人物がすべて(愛おしい)変人ばかりのフランスらしいおとなのコメディ
①アメリの恋が成就するまでを描いた恋物語を楽しむというよりも、アメリ自身も変わった女の子だが周りの大人たちがこれまたすべて変人で、彼らの人となり・言動・災難/幸運を時にシニカルに時にブラックに時に人情味を加えてユーモアたっぷりに描いた群像劇として楽しめた。②中でも各登場人物の好き嫌いの中で、録音男の唯一の楽しみがプッチン潰しだというのが一番笑た。
ごめんなさい分からなかった…
評価が高いのでみてみましたが、飽きてしまうくらい、後半はしんどかったです。
なんでしょう、内容はわかるのですが繋がりが見えないというか
所々いろんな人の視点や視野に変わったりして
結局何が伝えたくて、誰に焦点を当ててこれを感情移入したらいいのか
気持ちの行き場に困りました。
キャストさんや主人公は可愛いですし、描写も赤や緑、黄色、レトロな感じが素敵ではありました。
アメリという主人公の女の子は口数が少ないので
この話はナレーションと周りの人のセリフで進んでいくような感じです。
この映画のどこが魅力的なのかが、頑張ったのですが理解できず他の方のレビューも読みましたが全く感じませんでした…
後半の方のコメントにもあるようにこの映画は
わかる方には素敵な映画なようです。
焦らせ
恋愛に奥手な女の子が一歩踏み出し恋に身を投じる青春味を感じる作品
好きな人の前では素直になれず意識すぎて思った事ができない
ずっと直接は関わらずなんらかの障害があったが最後はドアを開け一歩踏み出したアメリはなんだか少し大人になった様に感じました
良い行いは自分に返ってくる
オドレイ・トトゥが可愛いかったです
もっとも「好きな映画」に使われてしまった映画
公開からずっと「いい趣味アピール」に使われてきた映画だった。
アメリは、その生い立ちから、人に素直に思いを伝えることができない。
人と関わろうとしながら、直截の行動は気が引ける。
そんな彼女が、恋愛を成就するまでの、迂回と寄り道が描かれている。
フレンチボブで上目づかいで、優柔で空想癖があるアメリは「かわいい」の条件を備え、日本では長らくおしゃれの代名詞のような映画に祭り上げられていた。
外国映画を輸入し、おしゃれな映画の定義をする──日本のマーケティングは、個人的には好きじゃない。おしゃれは映画に冠すると権威になる。誰が見ようと勝手であるものに囲いをするからだ。しばしば興行主は、定義という名の烙印をしてしまうことがある。
むろん映画には罪がない。思い返せばどうってことない映画なのだが、奇抜なディテールを備え、方法としてはマグノリアに似ていた──と思う。
雑多な要素で成り立っている映画で、本筋を掴みかねるが、ルノアールの舟遊びの昼食で、なにかを飲んでいる女性の真意が命題──かもしれない。
アメリの隣人、ガラスの男は20年間、年一枚、舟遊びの昼食を模写しているのだが、水呑みの少女は、判りやすい他の人物とは違い、謎がある。彼女は何を考えているのか。その雲を掴むような命題から、アメリの恋愛の軌跡が描かれる。
vividな絵面と、オドレイトトゥの映える顔立ちと、現実に考えてみれば、不毛で無意味なエレメントに、視点を変えた価値や意味をあたえていた。
かくしてアメリはアメリを挙げる人の洗練度を上げるおしゃれアイテムになった。
セレブな女子の必須映画。
スイーツたちを共感させる符号。
インスタに貼ると株があがる私の一本。
ちょっとアメリっぽいことしてみようかなと思わせる教科書。
「アメリ好き」が猖獗をきわめたころ、わたしは「アメリ好き」という芸能人にこの映画の魅力をたずねてみたかった。せいぜいおかっぱがかわいいの──と言えるていどのことであったと思う。「いい趣味アピール」は、ときとして好き嫌いすら関係がない。
海外でも絶賛されるこの映画が解らないのはややくやしいが、魅力をつかみきれなかった。
オチのない不親切なウェスアンダーソン──という感じ。
前作にエイリアン4撮ってるJean-Pierre Jeunetもとらえどころがない人だが、この映画もとらえどころがなかった。
【好きな事は”映画を観る人の顔を見る事””クリーム・ブリュレの焦げた表面を潰す事” 心優しいが、”自分の恋には不器用な女性”の素敵な恋物語。】
ージャン=ピエール・ジュネ監督の作品の登場人物には少し変わった人が多い。ー
”少し変わった”両親に育てられたアメリ(オドレイ・トトゥ)は、少し変わった女の子。学校には行かずに、元教師のお母さんに教育を受ける。
そして、大人になって、パリ・モンマルトルの「カフェ・ド・ムーラン」で働くことに。
■「カフェ・ド・ムーラン」の少し可笑しな常連と店員たち
・売れない小説家、イボリト(けれど、口にするセリフが優しい・・)
・”何でも録音おじさん”ジョゼフ(ドミニク・ピノン:ジュネ監督作品の常連である。)
・店員、ジョルゼット(ジョゼフの事が好き・・)
■アメリの様々な悪戯
<心優しくない人には、心優しくない悪戯を>
・八百屋の主、コリニョン
⇒ドアノブ逆さま付け替え作戦
⇒スリッパサイズ違い作戦
⇒電話機、番号操作作戦・・・
<困っている人には、心優しい悪戯を>
・40年前の”宝箱”を偶然見つけたアメリは苦労して、”ブルドトー少年”を探し出し、”公衆電話ボックス”を使って(アメリの得意技でもある。)”宝箱”を、”ブルドトー少年”に渡す・・。
・ジョセフとジュルゼットには、仲を取り持つ悪戯を・・
・ドワーフ人形を愛する父には、世界各国で記念撮影をするドワーフ人形の写真を・・
・アパートの管理人のおばさんには、不倫相手と駆け落ちしたと思っていた、旦那さんからの”愛の手紙”を・・
■アメリ自身の恋は・・
・自分と似た”匂い”のするニノ(マチュー・カソヴィッツ:”負け犬の美学”で情けない中年ボクサーのお父さん役が観れて、嬉しかった・・)。
ー彼は証明写真機の下に捨てられた破かれた写真を”繋ぎ合わせる”という不思議な趣味を持つ・・。ー
に恋心を抱き、”作戦”を立てて、実に手の込んだ“矢印”アプローチをするが・・。
ーよくもまあ、これだけ手の込んだエピソード、テンコ盛りストーリーを作り込んだもんだなあ、ジャン=ピエール・ジュネ監督。ー
そして、この作品を忘れ難いものにしている大きな要素には
・”ヤン・ピエール・ティルセン”が提供した、可笑しみの中にも哀愁あふれるアコーディオンの音色が印象的な数々の楽曲
・フランスの名優、”アンドレ・デュソリエ”による印象的なナレーション
が、含まれている事は間違いない。
<”人生は何とシンプルで優しいことなんだろう”と流れる、劇中のナレーションも印象的な、人間愛に溢れた”少しだけ不器用な女性”の素敵な恋愛映画である。>
<様々な媒体で複数回、鑑賞>
女の気持ちなど判ろうはずもない・・・・
大袈裟に言えば大人になる女の試練のような映画なのだろう。
それにしても脇を固めるカフェに集う人たちの面白さに至っては舌を巻く。
俗物を見事に見える化してしまっている。中でも八百屋の親父とその店員のやり取り。そしてアメリのお仕置き。そう、女の得意技。それは“オシオキ”なのだ。その巧妙な手口は悲喜劇一場三幕にでもなりそうだ。恋するだけで女は大人にはならない。
あとは失恋が必要なだけだ。
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