劇場公開日 2023年11月17日

  • 予告編を見る

「ずっと、ただの夢見がちな女の子の空想の話…と思っていたら 結構毒もある若い女性の話でした」アメリ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ずっと、ただの夢見がちな女の子の空想の話…と思っていたら 結構毒もある若い女性の話でした

2023年12月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

萌える

現在リマスター公開中、これまで未見だったのでちょうどよかったです。
​​なんと!「天国に一番近い島」以来の新宿武蔵野館です!

小さい頃から空想が好きだったアメリは、パリ・モンマルトルのカフェで働く22歳の若い女性。
今は、まわりの人々を観察しては想像して楽しんでいたが、あることをきっかけに、他の人を幸せにすることに喜びをみつける。
他人の人生に様々な悪戯を仕掛けて、人知れずお節介を焼いて回るのだった。

めちゃくちゃキュートで、おしゃれな映像と話ですが、ただの夢見がちで、いたずら好きの女の子の話と思っていたらそうじゃなかった。
大人になってからの変わった行動がメインでした。
物語の流れに乗って観ていると、人知れず周りの人を幸福にする女性の不思議な話…なのですが、よく考えると、とても危ない。
仕掛けていることが、もし、途中で本人にバレたら、とんでもなくその人を傷つけることになる。
特に管理人さんのことなんて、大変。
それでも、そういうことが病みつきになってしまった、重度に変わった女性に、ただの温かい善意、などという生ぬるい表現では表現しきれない、大人の毒というか悪意すら感じることもできる。
もう、他意の無い無邪気ないたずらではすまない。

それでも、現代の目で見ると、どんな個性も許していいんじゃないか、という、今はやりの「多様性を認める」とうことだったのでしょう。
どんな人にも、理解者はいて、ちゃんとしあわせになれますよ、という。

ITOYA