「【好きな事は”映画を観る人の顔を見る事””クリーム・ブリュレの焦げた表面を潰す事” 心優しいが、”自分の恋には不器用な女性”の素敵な恋物語。】」アメリ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【好きな事は”映画を観る人の顔を見る事””クリーム・ブリュレの焦げた表面を潰す事” 心優しいが、”自分の恋には不器用な女性”の素敵な恋物語。】
ージャン=ピエール・ジュネ監督の作品の登場人物には少し変わった人が多い。ー
”少し変わった”両親に育てられたアメリ(オドレイ・トトゥ)は、少し変わった女の子。学校には行かずに、元教師のお母さんに教育を受ける。
そして、大人になって、パリ・モンマルトルの「カフェ・ド・ムーラン」で働くことに。
■「カフェ・ド・ムーラン」の少し可笑しな常連と店員たち
・売れない小説家、イボリト(けれど、口にするセリフが優しい・・)
・”何でも録音おじさん”ジョゼフ(ドミニク・ピノン:ジュネ監督作品の常連である。)
・店員、ジョルゼット(ジョゼフの事が好き・・)
■アメリの様々な悪戯
<心優しくない人には、心優しくない悪戯を>
・八百屋の主、コリニョン
⇒ドアノブ逆さま付け替え作戦
⇒スリッパサイズ違い作戦
⇒電話機、番号操作作戦・・・
<困っている人には、心優しい悪戯を>
・40年前の”宝箱”を偶然見つけたアメリは苦労して、”ブルドトー少年”を探し出し、”公衆電話ボックス”を使って(アメリの得意技でもある。)”宝箱”を、”ブルドトー少年”に渡す・・。
・ジョセフとジュルゼットには、仲を取り持つ悪戯を・・
・ドワーフ人形を愛する父には、世界各国で記念撮影をするドワーフ人形の写真を・・
・アパートの管理人のおばさんには、不倫相手と駆け落ちしたと思っていた、旦那さんからの”愛の手紙”を・・
■アメリ自身の恋は・・
・自分と似た”匂い”のするニノ(マチュー・カソヴィッツ:”負け犬の美学”で情けない中年ボクサーのお父さん役が観れて、嬉しかった・・)。
ー彼は証明写真機の下に捨てられた破かれた写真を”繋ぎ合わせる”という不思議な趣味を持つ・・。ー
に恋心を抱き、”作戦”を立てて、実に手の込んだ“矢印”アプローチをするが・・。
ーよくもまあ、これだけ手の込んだエピソード、テンコ盛りストーリーを作り込んだもんだなあ、ジャン=ピエール・ジュネ監督。ー
そして、この作品を忘れ難いものにしている大きな要素には
・”ヤン・ピエール・ティルセン”が提供した、可笑しみの中にも哀愁あふれるアコーディオンの音色が印象的な数々の楽曲
・フランスの名優、”アンドレ・デュソリエ”による印象的なナレーション
が、含まれている事は間違いない。
<”人生は何とシンプルで優しいことなんだろう”と流れる、劇中のナレーションも印象的な、人間愛に溢れた”少しだけ不器用な女性”の素敵な恋愛映画である。>
<様々な媒体で複数回、鑑賞>
NOBUさん、ご無沙汰しています!いつもコメントありがとうございます!最近仕事が忙しく、映画を見る機会がめっきり減ってしまいました…。
アメリの世界観が大好きなので、
本作の監督の他の作品も観てみたいと思います!
今後ともよろしくお願い致します😉