あの頃ペニー・レインとのレビュー・感想・評価
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音楽ファンには堪らないのか?
普段音楽を聴かず、詳しくもない自分にはピンと来なかった。
ペニーレインの地に足がついておらず、主人公に思わせぶりな態度を取る感じが好きじゃなかったが、最後の方で薬飲んでボロボロになってるところはよかった。
「ここが家よ」‼️
この作品は映画史上最高のロック・ムービーです‼️ロックのメロディの美しさ、カッコ良さ、そしてロックに魅了された人々の輝きと、悲しみを描いた素晴らしい青春映画ですよね‼️主人公のウィリアムが弱冠15歳で音楽雑誌のライターとなり、ロックバンドのツアーに同行する・・・主人公のロックへの憧れ、ロックバンドへの憧れ、ギタリストのラッセルへの憧れ、夢である音楽ライターへの憧れ、そしてグルーピーの一人ペニー・レインへの憧れ‼️様々な憧れが主人公を成長させ、輝かせる‼️この作品は監督のキャメロン・クロウ監督の自伝‼️一つ一つのエピソードや設定がかなりリアルに描かれています‼️主人公が初めての取材でコンサート会場を訪れるシーンや、ラッセルがファンに誘われて訪れるプールパーティーのシーン、バスでの「Tiny Dancer」の素晴らしすぎる合唱シーン、移動がバスから変更になった飛行機が墜落しそうになる時の最後の告白シーンなど、ホント印象深いです‼️そしてペニー・レインがふられて、薬物のせいで倒れる‼️それを一生懸命解放するウィリアムの優しさ、愛情の深さ‼️心に染みます‼️感動します‼️そんな誰もが愛さずにはいられないペニー・レインというキャラを体現したケイト・ハドソン‼️可愛いです‼️ゴールディ・ホーンの娘さんです‼️私も愛してます‼️キャメロン・クロウ監督は「ザ・エージェント」でも音楽の使い方が素晴らしくて、ライター時代の経験が活かされてるんでしょうね‼️ちなみに劇中のロック・バンドのモデルはオールマン・ブラザーズ・バンド‼️ペニー・レインのモデルはリヴ・タイラーのお母さんらしいです‼️
幻を愛してた・・・ペニー・レイン
ロック・バンドのツアーバスにまで同行して一緒にツアーを
回る。
スタッフでも、マネージャーでもない普通の女の子のペニー・レイン。
グルーピーだと言いながら、「スティルウォーター(架空のバンド)」の
リーダーのラッセルの恋人。
主役のウィルは監督のキャメロン・クロウが実際に、
たったの15歳の頃、『ローリング・ストーン誌』の記者になって、
当時の有名バンド、レッド・ツェッペリン、イーグルス、などと
ツアーに同行してバスに乗り同じホテルに泊まり寝食をを共にした
経験を基にこの映画を撮った。
年齢を偽り一番年少でありながら、常に冷静なウィル。
常に客観的視点でロックスターを見ている。
コンサートの興奮そしてアルコールにドラッグに女の子。
グルーピー(今で言う“追っかけ“のファン)の女の子は
つまみ食いし放題。
ミュージシャンの天国のようなモテモテ人生に、全く毒されないウィル。
方やペニー・レインはBIGになりバスから飛行機のツアーに変わり、
ニューヨーク、ボストン、シカゴ、サンフランシスコと大都市を回る
人気バンドになって行く「スティルウォーター」から
置いてきぼりにされる。
リーダーでペニーの恋人ラッセルには本命の恋人がいて、
ニューヨークで落ち合うのだ。
その前にペニーとは別れる算段だ。
ペニーの失恋と睡眠薬の過剰摂取・・・
ウィルは救急車を呼びペニーを助ける。
ウィルはペニーを心から愛するようになっている。
一方で、シカゴへ向かう飛行機は乱気流に突入して、
死と向き合ったメルバーの「大告白タイム」になってしまう。
そのトクダネを「ローリング・ストーン誌」の表紙にする話になる。
しかし、リーダーのラッセルはでっち上げだと全面否定。
記事はボツになる。
ウィルは数ヶ月ぶりにサンディエゴの自宅に帰る。
厳格な大学教授の母親(フランシス・マクドーマンド→美人だったのね)
と再会。
倒れるようにベッドに潜り込む。
一方、後悔してペニー・レインに電話を入れるラッセル。
ペニーに教えられた自宅は何とウィルの家だった。
ラッセルのOKが出て記事は無事に「ローリング・ストーン誌」を飾る。
そしてペニーは一人モロッコ行きの飛行機に乗って去って行く。
幻を愛してたペニー・レイン。
彼女はきっとウィルの想像上の人物で、大勢のファンの総称なのだろう。
ウィル役のパトリック・フュジット。
ペニー役のケイト・ハドソン。
ケイト・ハドソンが最高に輝いていた映画だった。
(BGMに当時のロックのヒット曲が多数流れたが殆ど知った曲は無かった)
70年代の音楽と青春!! ロックンロールが奏でるビートと彼女の笑顔ハートにズキュン!!ときた作品
厳しい母親に育てられたウィリアムが11歳の
少年だったとき、18歳の姉のアニタが
ウィリアムを夢中にさせるロックの音楽を
家に残していく!!
70年代の西海岸、当時のカルチャーやローリング・ストーンズをイメージする懐かしさを彷彿しました。
ウィリアムが15歳になってから
厳しい母親が、条件付きで取材を許可してくれたときは自分のことのように嬉しく思いました。
取材をしようにも最初は相手にされなかった
ウィリアムだったけれど、ブレイク寸前の
スティルウォーターのバンドとペニー・レインに出逢ったことが、ウィリアムの運命を
変えた!!
本物の音楽とは人を選ぶのだ。
バンドのグルーピーだったペニー・レインは
ウィリアムが虜になるような危うさとキュート
さを併せ持つ、ミステリアスな女性に見えました。
ベッドの下で自由を見付けて。
姉のアニタの言葉が思い返されるウィリアム。
ペニー・レインが、笑顔の裏に本意ではない行為に強がりながら涙を見せる表情。
ウィリアムがペニー・レインに想いを募らせる
感情を思いました。
飛行機が離陸する前に仲間が今までの言えなかったことを打ち明けた瞬間!!
少年の初めての恋と青春が懐かしい音楽と
共に溢れてくる気持ちを感じるストーリーでした。
【ティーン・エイジャーでロッンクンロールに嵌った若者達を描いた作品。ロックと恋に彩られた青春を、眩しくそして切なく紡ぎ上げた作品。グルーピーの少女に扮したケイト・ハドソンは魅力全開である。】
■厳格な母(フランシス・マクドーマンド)に育てられた15歳の優等生ウィリアム(パトリック・フュジット)。
自ら書いた記事がローリングストーン誌に気に入られ、ブレイク寸前のバンドを取材する仕事を得た彼は、さっそく訪れた楽屋でグルーピーのリーダー、ペニー・レイン(ケイト・ハドソン)と出会う。それは切ない恋の始まりだった。
◆感想
・今でもそうなのかもしれないが、ロックスターを追い求める女性達の中で、屹立した存在であるケイト・ハドソン演じるのペニー・レインの姿は圧倒的である。
・厳格な母を持つウィリアムが、自身に姉の姿を見て自立したいと思う気持ちも良く分かる。
<年代的に、ブラックサバスとか合わない部分も有ったが、小学生後半からフレンチ・ポップスに嵌り、その後80年代後期のブリティッシュ・ロックに嵌って行った者としては今作は面白かったな。>
音好き、映画好きは必見。
音楽好きの少年の日々を綴った物語。
流れる音楽は優しく、激しく、時に心を突き放す。
当時の音楽シーン、またはローリングストーン誌を知っていると、映画を何倍も楽しく観ることができます。少年がストーン誌を訪れた時、一瞬ですが、後にファッション界でも有名になる、写真家のアニー・リーボヴィッツ(役者)がいたような。。。実際、アニーとキャメロン・クロウは、ストーン誌で写真と記事の共同作業をしています。また当時の人気スターの名前や姿がたくさん飛び出してきて、その時代を感じることができます。
音楽好きの若者たちと、音楽業界の大人たち、彼らの目指したもの、
眩しく輝くペニー・レインを中心に物語は進んでいきます。
何度も観た映画。甘さもほろ苦さもたっぷり入った映画です。
好感持てる映画
原題もなかなかおもしろいけれど、この映画の場合は珍しく邦題の方がすごく素敵。短い言葉一つなのに、こんなにも作品の解釈に深みを添えられるものなのかと、感心。他の映画も見習ってもらいたい!
中身については、ちょっとお調子いいという印象は持ったけれど、清涼感があるし、内容に好感が持てた。ロックが好き、そして、人生の苦い面も甘い面も両方噛み締めながらロックと共に成長できた、そんなロックへの感謝とか愛情が溢れていて、それが作品のしっかりした軸となっていて観る側にきちんと伝わってくるからだと思う。
70年代の映像と音楽
1970年代を2000年に1970年代風に撮った作品です。
特に照明の当て方とカメラワークが70年代、映画でいえばマックイーン選手やハックマン選手なんかが全盛のころです。
あの頃のロックスターの名前がバリバリ出てきてあの頃聞きまくった人間には滂沱の涙です。
中途半端に見栄を張って、気が弱くて、プライドが高い若者たちが中途半端に交錯する姿態を実にリアルに演出しています。切なさも信頼も恋愛も身勝手も全部中途半端。
実際の人生なんてこんな風に中途半端なもんです、っていう姿勢がなかなかよろしい。
映画館の大音響で聴いたら確実に泣きますね。
ほろ苦く甘酢っぱい青春映画。 ペニーの刹那的で、衝動的で、懸命に頑...
ほろ苦く甘酢っぱい青春映画。
ペニーの刹那的で、衝動的で、懸命に頑張っている感じ。
そんなケイト・ハドソンがかわいい。
恋の難しさや、切なさが伝わってくる。
そして音楽は世界を変えてくれると思える。
傷つきながらもペニーやウィリアムだけではなくみんなが変わって成長していく。
観終わった後は、前向きな心地よい気持ちになれた。
うーん、音楽は凄く良いんだけど映画である以上内容も求めたい自分とし...
うーん、音楽は凄く良いんだけど映画である以上内容も求めたい自分としてはかなり薄く感じたし、個人的にペニーレインがそこまで魅力的に感じず、自己中な人という感想しか持たなかったのでそこも合わなかった。ロックの世界で登場人物が基本良い人なのも少し現実味が欠ける。飛行機で急に始まる暴露大会もイマイチ笑えず。私には相性の悪い映画だった。
登場人物良い人揃いだけど、共感できたのはズーイーデシャネル演じる姉だけなのも寂しい。青春映画と捉えるとしても、もっと他に良い作品があるのであんまり刺さらなかった。
ただ邦題、原題どちらもインパクトがあって凄く興味をそそられるし、この評価を見る限り大抵の人にとっては名作になるので、一度は見ておくべきかなと思う。
この作品の良さが理解できませんでした
高評価なのとよく耳にするタイトルだったので観てみましたが何が良いのかさっぱりわかりませんでした
私の理解能力がないせいだとは思いますが、誰にも共感できず、ペニーレインも全然魅力的に思えず、ワクワクする事もなく、というより観てるのが辛かったです
唯一お姉ちゃんに共感できたかも
主人公とほぼ同世代の私にとってはキュンとなってしまった映画
洋画の邦題について、いつもは異議を唱えている私であるが、この映画の邦題についてはかなり気に入っている。実際、邦題につられて見た映画である。
ストーリーは途中同じような展開がダラダラと繰り返され、盛り上がるべきところが見られない。歌で言えばサビの部分がない。ミュージックライターの目線か、ペーニーレインへの恋愛感情か、どちらかに焦点を絞ったほうがよかったのではないか(個人的には後者であるが)。最後にペーニーレインはモロッコへ行くことを決断したが、主人公ウィリアムも後を追ったという説明もなかった。結局この恋愛は片思いで終わってしまったのか。やや消化不良気味の感が否めないが、全体的に青春時代の胸がキュンとなるような感じはよく出ていた。
1970年代前半が舞台であるが、あまりそれらしい雰囲気を感じ取れなかった。唯一音楽に関してはすごく良かった。特に、エルトン・ジョンの「タイニーダンサー」と「モナリザとマッドハッター」、スティービー・ワンダーの「マイシェリーアムール」の使い方。
私の評価は低いが、もう一度見てみたい映画である。
ちなみに、監督のキャメロン・クロウはハートのギター兼ヴォーカルのナンシー・ウィルソンと結婚したんですね(後に離婚)。そもそもこの物語自体も、監督の体験を元にして作られたらしいので、続編としてナンシー・ウィルソンとの結婚までの話を作っても面白かったかも(笑)。
キャメロン・クロウ監督、自らの体験に基づいた甘酸っぱい青春映画。1...
キャメロン・クロウ監督、自らの体験に基づいた甘酸っぱい青春映画。15才の少年がバンドメンバーに認められ、雑誌の取材でグルーピーと共にツアーに参加するストーリー。原題「almost famous」。珍しく邦題の方が映画のイメージに合ってるなぁ。タイトルつけた人ナイス
ひさびさにクリーム、レッドツェッペリン、ディープパープルを聴きたくなりました
素晴らしい青春映画に出会えました
大人への背伸び、親離れ、子離れ
異性との出逢いと別れ
誰にでもあったはずのこと
それが本作ではロックバンドの業界を舞台にしてかなりエキセントリックなだけのことです
ペニーレインとは、主人公のウィリアムと仲良くなる少女の偽名です
ビートルズの曲とは関係はありません
でもその偽名はやっぱりビートルズの曲が由来なのでしょう
原題よりも邦題の方が遥かに本作の本質を的確に表現しています
見事な邦題です
冒頭の1969年を除けば、1973年から1974年にかけてのお話です
なぜ1969年から始まるのか?を考えると
それはハードロックが生まれたであろう年だからかも知れません
レッドツェッペリンのファーストアルバムが発売された年
1974年で終わるのも純粋なハードロックが頂点を迎えた年だからなのだと思えます
その後ロックは産業化しはじめていくのです
1973年から1974年は正にマジックイヤー
ロックもソウルも、当たり年で素晴らしい名盤、名曲、名サウンドが百華繚乱した年だったのです
つまり青春の始まりと終わり
ウィリアムとペニーレインは猛スピードで駆け抜けて行ったのです
当時の洋楽が沢山かかります
その音が素晴らしい
普通の映画の音楽の音質ではないのです
ちゃんとロックの音質でなっています
ロックを好きでロックの音を分かっている人が、
生きたロックの音に調整し直しているのです
映画の通り一遍の音質で収録されていないのです
2018年の「アリースター誕生」もこういうロックの音になっていました
そんなに前にこんな音質でロックを鳴らす映画があったとは知りませんでした
ツアー中のとある街の地元の若者たちのパーティー会場でのシーンの騒音の中に、ディープパープルの名曲「Burn 」が微かに聞き取れます
この曲は1974年のリリースで、録音は1973年の11月
だからあのシーンは既に1974年で、その年の1月から2月頃のことだったのかも知れません
姉がベッドの下に残していったLPレコードはどれもこれもジャケットをチラッとみるだけで分かる名盤ばかりでした
良いセンスです
ひさびさにクリーム、レッドツェッペリン、ディープパープルを聴きたくなりました
一番聴きたいのはやっぱり「Burn (紫の炎)」です
甘酸っぱい青春譚
以前ケーブルテレビで観て印象に残っていた作品で再見。
ペニー・レインのケイト・ハドソンが魅力的。
ジャーナリストの少年も瑞々しい。売り出し中の
ロックグループのツアーの裏側を一緒に覗き見を
している気分になった。
人は何かを喪失して初めて大人になる
1969年。サーファーショップが立ち並ぶ海沿いの街サンディエゴ。
離婚を原因として世間ズレするほど教育熱心な大学教授の母親。その中で素直に育っているウィリアムは秀才で飛び級をして上級生のクラスに入り弁護士を目指す。周りチビ扱いされるが喧嘩もせずおとなしい。
厳しく強い母親と反りの合わない姉のアニタは、母親から逃げるように彼と車でサンフランシスコへ旅立つ。ウィリアムは姉の残した「ベッドの下で自由を見つけて」の言葉通り、ベッドの下にザ・フーのトミーと「ロウソクをつけて聴くと未来が見えるわ」という姉の手紙を見つけ、その通りロウソクをつけてレコードをかける。少年の心に何かが始まる予感が生まれた。
1973年。ウィリアムは15歳になった。進学し周りより年下ながらもクラスで、それなりにうまくやっている。クリームマガジンの伝説のロック記者レスターに「利益に走ったロックは終わりだ、ロックは危機に瀕している」と教えられ、ブラックサバスのライブの取材の仕事を得る。
母親に車でコンサート会場に送ってもらう。会場裏口から取材だと言って入ろうとするが締め出され、あきらめかけたが、通りかかった前座バンド、スティルウォーターのメンバーに、彼らの新作の的確な解説をしてみせ、気に入られ、エネミーというニックネームで楽屋へのフリーパスをもらう。ウィリアムはロックショーの舞台裏に感激する。バンドのギタリストであるラッセルに「曲のセカンドバースの終わりにミスがある、でもそれが曲のツボになっていて、それがロックンロールなんだ」と教わる。夜の駐車場で母親の車に戻る、それを上空から映しだす。大人の世界を垣間見た夜だった。
数日後、ライオットハウスに出かけていく息子を見て母親は、成長とともにだんだん離れていくのを感じ、寂しく思う。
ローリングストーン誌から電話が入り、スティルウォーターのツアー同行記を3000字1000ドルで依頼される。記者のレスターも母親も反対するがウィリアムは決意してツアーバスに乗り込む。
アリゾナ州キングモーターロッジに着く。バンドメンバーはウィリアムがローリングストーン誌に記事を書くことに危機感を感じていた。プールサイドでラッセルに「昔は聞こえたサウンドが、今はもう聞こえない」と告白される。
バンドツアーに同行しているウィリアムにとって見るもの全てが刺激的で異世界に迷い込んだようだった。
ラッセルがライブ中に感電し、電気管理ができてないないとマネージャーのディックがプロモーターと喧嘩して会場を引き上げる。
レッドツェッペリンThat’s the wayがかかりバスの窓から朝日を見る。
トピーカの町でバンドのTシャツが完成したと喜んだが、ルックスのいいラッセルを中心に売ろうとしているデザインにヴォーカルは腹を立てラッセルにバンドを辞めろと言う。
ラッセルとウィリアムはトピーカ住民のハウスパーティに誘われる。LSDでラリったラッセルはバンドを辞めると言い「俺は輝く神だ」と叫んでプールに飛び込む。
次の日の朝、マネージャーのディックがラッセルを説得して連れ戻す。バスの中でエルトンジョンのタイニーダンサーをメンバーで歌い仲直りする。
グリーンヴィルでウィリアムは童貞を失う。その朝、ローリングストーン誌から追加の1000語を依頼される。
眩しく輝く音楽の世界だが、その裏側は酒と女とドラッグばかりの汚い世界だと知るウィリアムは、依頼されている記事がまとまらずホテルの廊下で1人泣く。ウィリアムはもう家に帰りたかったが、ラッセルは中西部のロックの街クリーブランドに強引に連れて行き、そこでデヴィッドボウイを見かける。ラッセルは電話で母親に「ウィリアムを堕落の道に落とさないで」と頼まれる。
業界通の大物マネージャが来て、言うことを聞けば君たちをビックなバンドにしてみせると言われる。いつまでもロックをやってられないぞと言う大物マネージャーに、バンドメンバーは彼が必要だと言う。ウィリアムは地元先輩記者レスターの「ロックは商業主義に負けた」という言葉を思い出す。
飛行機で移動しボストン、ニューヨークへ。ウィリアムはついにバントとともにアメリカを西から東へ横断した。ウィリアムはバンドにローリングストーン誌の表紙に決まったことを発表する。
母親はウィリアムの卒業式に1人で出席し悲しい思いをした。
移動のセスナ機で雷雨に見舞われ、緊急着陸となり、もう命が無いと感じたメンバーはみんな隠していたことを告白する。機体は無事雷雨を切り抜けたが、打ち明け話を聞いたメンバーは白け、ウィリアムは空港で嘔吐する。ラッセルに「自由に書け」と言われる。
ウィリアムはサンフランシスコのローリングストーン社に行く。バンドを褒めてばかりの記事ではダメだと言われ、一晩待ってくれと言う。
先輩記者レスターに電話で相談し「偉大な芸術は罪悪感と憧れから生まれる」と教えられる。
ウィリアムは正直に見たことを記事として書いたが、ローリングストーン社はバンドにその内容を否定され、裏が取れなかったとして記事はボツとなった。
ウィリアムはあらためてラッセルにインタヴューし、「音楽の何を愛してる?」と聞き、ラッセル「すべてだ」と答える。
ラッセルはローリングストーン誌にウィリアムの書いた記事はすべて本当だと言い、ウィリアムの記事が掲載されることになる。
スティルウォーターは、ローリングストーン誌の表紙を飾り、ロックの魂を捨て商業的に成功し、ツアーバスで走り去った。
ウィリアムは空港で呆然としていたところを姉のアニタと再会し、2人で家に帰る。
スチュワーデスになり大人として成長した姉のアニタは、いつも心配してくれていた母親の気持ちを理解し、抱きしめ、許し合う。
母は子供2人と久しぶりに食事をし、心から安堵し、幸せな時間を過ごす。
ウィリアムはタクシーで帰る姉を見送り、いつまでも手を振った。
この経験を通して、美しいものに憧れていた純粋な少年時代が終わりを告げたことを感じた。
そして、大人への一歩を踏み出した。
夕暮れの中、さわやかな風が吹いていた。
物語の流れがはっきりとしているものではない
総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
ペニーレーンというからイギリスの話かと思ったらアメリカが舞台だった。ペニーレーンが邦題になっているから、この名の女の子が重要な中心人物かと思っていたら、主人公の音楽界でのひと時の経験の話だった。ちなみに原題は『Almost famous』で、恋愛映画を想定させるものではない。
それでそのひと時の話だが、とりとめもない日常の話で展開としてはそれほどはっきりとしたものはない。ただ見るもの聞くもの全てが学校も家庭も上手くいっていない15歳の主人公にとっては異世界に迷い込んだかのようなもので刺激的で、それは視聴者にもほぼ同様だろう。特にこの時代のアメリカの音楽界の裏側の実態が見れるのは面白かった。全体に軽い滑稽な演出と演技であり、その中に個性的な登場人物と共に時々適度に真面目な場面を入れてくるので、メリハリもあって観やすい。
だけど物語性としてはしっかりとした流れがあるわけではなく、ペニーレーンとのことにしてもこれだけで終わりなのかと肩透かしだった。調べてみると当時15歳だった監督の実体験を基にした話らしく、なるほど15歳でこんなことを体験すればその衝撃は凄いだろう。自分もこんな体験があれば刺激的だし忘れられなくなるに違いない。でも実話だからこそ物語の展開としては興味深いものではなく、その時その時の体験談程度に近いものになっているだけだった。
劇中で歌われるエルトン・ジョンのTiny Dancerはもっと新しい作品だと思い込んでいたが、こんな以前に制作されていたとは知らなかった。全然古さを感じない名曲。
全51件中、1~20件目を表示