「元にはもどれないことの残酷さ。」アレックス rockoさんの映画レビュー(感想・評価)
元にはもどれないことの残酷さ。
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現代が「Irréversible」元にはもどれない状態ということかな。「アレックス」という邦題はひどすぎます。
タイトルが示すとおり、起きてしまったどうしようもないことに対して復讐し、その復讐がまた取り返しのつかないことになるという負の循環、すべてが破壊されていく理不尽さのようなものがテーマのような気がします。試みとしては面白いんですが、「暴力、レイプ=もっとも醜いもの」という系図で物語が作られていて、その辺は単純すぎかなあと思います。いや普通に見ればそれで十分なんですが、個人的には、単純な悪よりも精神的で恐ろしいものが見たかった。フォン・トリアー監督のドッグヴィルで見たときのような、ダイレクトな地の描写ではない、精神的トラウマの要素が入ればさらによかったと思います。あの映画は鑑賞後3日くらい安眠できなかったです。
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