「“愛”という言葉で美しく着飾られているだけの映画」愛の流刑地 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
“愛”という言葉で美しく着飾られているだけの映画
渡辺淳一の作品は見る人を選ぶ。
映像化されても文学的で、登場人物も自分に酔っている感じを覚える。
「愛していたから殺した」と豊川悦司演じる村尾は言うが、殺人は殺人、“愛故に”という言葉ではぐらかされている気がする。よって、ラストの「選ばれた殺人者」も全く理解出来ない。
「愛しているなら殺して」とは聞こえはイイ。
でも、それが成り立つのは小説や映画の中だけ。だからこそ究極の愛の形を連想させる。
寺島しのぶが儚い愛を体現するが、やはり結局、最後まで内容や村尾の動機に共感出来る事は無かった。
実力派俳優の中に混じって、変に色っぽい長谷川京子が目立つ…とにかく目立つのだ、下○な演技が。
コメントする