ワールド・トレード・センターのレビュー・感想・評価
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世界貿易センタービル・・
オリバー・ストーン監督で、ニコラス・ケイジ主演の映画と云えばハズレはないのかな。2001年9.11のテロ事件の現場で実際に起きた出来事であり映像は凄惨だ。警察官2名が瓦礫の下に生き埋めになり、救出されるまでのヒューマン・ドラマ・・2016年、日本では熊本地震が起き、瓦礫の下で死者も出た。瓦礫の下に埋まるのは震災も同様だ。とにかくニューヨークの9.11の2千人を超える犠牲者に涙した。
最悪の悲劇の中で描かれる人の美しさ
人ひとりにはそれぞれ、その人を愛し、その命の行方を心から案じる大勢の人がいて、そのひとりの命を救うために命をかける数えきれないほど多くの人々がいる。たった数人の悪意が一瞬で数千もの命を奪った惨劇を通じてもなお、人の素晴らしさを思わずにはいられない。
もっともオリバー・ストーンらしくない傑作
今日(2006/10/14)の毎日新聞の夕刊に載っていた映画評は
オリバー・ストーン監督の「ワールド・トレード・センター」
そんで、筑紫さんのNEWS23でも同作品が、
それもオリバー君のインタビュー付きでありまして、
で、ぼくはというと、NTTフレッツスクエアで当たった
映画のチケットで、まさに明後日観にいく予定だったのです。
なんて、まさにタイムリー。
ところで、この映画について、往々にして
オリバー君らしくないと・・・
筑紫さんなんかオリバー君に対して愛国心的なんて
ありえないコメントしてる。まあ、皮肉ってるんだけど・・・
でもね、「ユナイテッド93」が酷評されるぐらい
911はまだリアルな出来事としてアメリカ人には残ってるんだと思うし、
そこに来てあえて映像化するとしたらそうなのかもしれない。
そういう意味では、この映画は911をリアルに描いた
愛と勇気と生をテーマとした作品だと観る前から豪語する。
そうして、観終わっての感想は豪語したとおりだった、というかそれ以上かも。
今回オリバー・ストーンは反米も愛国心も見せず、
ただひたすらあの911の出来事をありのまま見せようとしていた。
そこには、生きること、生き抜くことのひたむきさと、
助けたい、なんとしても助け出したいという人間愛だけが充満していた。
オリバー・ストーンはあえて怒りを抑え、冷静に911を描くことに成功したと思う。
だからその実話に基づく物語は、ぼくら鑑賞者の心を掴んで離さなかった。
もっともオリバー・ストーンらしくない映画だが、彼の久々の傑作だと豪語しよう。
9月11日に見ました
9月11日の金曜ロードショーで見ました。
8年前に起きた同時多発テロ…記憶がうすれかけていた私にはもう一度思い起こすことのできる良い機会でした。ストーリー的にはもちろん実際に起こったことであり、悲しくもあり、人間の恐ろしさと同時に人間のあたたかさも感じられるとてもいい映画だと思いました。
しかし、映画的に言うと、もう少しお金をかけて作っても良かったのではないかな…と思いました。ところどころ安そうなグラフィックが使われていました…。もう少しお金をかけて作って、後にも残る作品にして、こういう悲惨な出来事が起きたのだということを伝えてゆく作品になればとも思いました。
映画を見ながら、たくさんの人が犠牲になったということにとても胸が痛みました…
公開当時のレビューをアップしました。
今週金曜日に日本テレビ系列でオンエアーされるので、公開当時のレビューをプログ日記からアップしました。
・・・・
ネタバレしなくても、結末は予行編から生還者の物語と知らされています。
ハッピーエンドの物語なのに、とても悲しくいたたまれない気持ちになりました。
それは、助かって喜ぶ家族の知らせが届く前の葛藤が長く重く描かれていたからです。
生存者の家族はまだしも、待てども戻らぬ被災者
の安否を案じたその他多くの家族の悲しみを容易に連想させてしまうのです。
また、想像していたより事件は早く起こり、観ていて耐えがたくなるほど長い時間被災した警官は閉じこめられてしまうのです。そういう映画なんだと解っていても、余りにリアルなシーンの連続で、当時の被災者の方の痛みや苦しみが直に伝わってきました。
きっと封切り時には、その衝撃に耐えきれずに席を立つ人が出てくることでしょう。ただいま病室に閉じこめれている身分としては余計に感じたのかもしれません。
生死をさまよう被災した警官は、何度も家族との日曜を回想します。ほかの映画の中ではよくあるシーンかもしれません。でも極限状況と家族の状況をこれでもかといわんばかりに見せつけられたら、何気ない日常を家族と普通に送れることが、こんなにも幸せであったのかと思わず涙を誘われました。
またこの作品で、生存者の救出に向かった隊員も命がけであったことを知りました。
映画『ワールド・トレード・センター』は、テロ行為について、映画『ユナイテッド93』と違って全く触れていません。
そう言う点で、テロリストを裁くのでなく、あの日事件に関わって被災した人、命を落とした人、救出しようとした人、そしてその家族の心の絆を描いた映画なんだと思います。
その想いが伝わってくるから、ぐぐっと泣けてきます(泣)
かなりリアルな映像だから決して心臓の悪い方はごらんにならないでくださいね。
わが分身とて、狭心症のオペを済まさないで、この作品みたら、きっと途中で心筋梗塞を起こして、帰天していたと思います。
難しい題材を、非常にリアルにかつ感動作にまとめあげたオリバー・ストーン監督の演出、構成に拍手を惜しみません。
事実は、何物より重い…。
“NY同時多発テロ”から5年。あの惨劇の裏側で繰り広げられた人間ドラマを描いた本作。監督はあのオリバー・ストーン!一体どんな作品に仕上がっているのでしょうか?
『オリバー・ストーンが、“9.11”の映画を撮る』というニュースを聞いたとき、正直『大丈夫かあ?』という思いが真っ先によぎった。何せ前作「アレキサンダー」は、“血まみれ歴史絵巻”だったし、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」に「エニイ・ギブン・サンデー」を撮った監督サンですよ。あの過激なノリで、“NY同時多発テロ”を描かれたらアメリカで猛反発喰らうだろうし、かと言って「JFK」や「ニクソン」のような感じで迫られても、まだ5年しか経過していない事件に対しては生々しすぎるからな~と、果たしてどんな映画に仕上がるのだろうか、かなり気になっておりました。
で、結論から申し上げますとオリバー・ストーン作品にしては珍しく、非常に主義主張を抑えた静かな作品に仕上がっています。『テロが何故起こったのか?』とか『あれは、本当にテロだったのか?』とかいうようなこれまでなら、必ず飛びついていそうなテーマには一切触れずに、ビルの崩落に巻き込まれた警官の様子と、その家族の思いを中心に淡々と撮りあげています。ですから逆に「JFK」のようないかにも“オリバー・ストーンの映画”と言ったノリを期待して観に行くと、肩透かしを喰らいます(現にあちこちのサイトなどで、『期待ハズレだった』という声を目にします)。確かに主人公が結構アッサリ瓦礫の下敷きになってしまいますし、救出されるまでそのまま動けないシーンが延々と展開されますから、映画として非常に地味でございます。極端な言い方をすれば『別に貿易センタービルの崩落でなく、大地震の映画でもよかったんじゃないか?』とも思えてしまう感じなのです。しかし、これはこれでよかったのではないでしょうか?この映画は、あの現場から実際に生還した人達の実話(無論、多少なりとも脚色はされているでしょうが)を基にしています。そして、あの狂気の現場で如何に多くの“人間による善”が行なわれたかを描き出しています。オリバー・ストーン監督は、どこまでも“人間”という生き物の持つ“善い”可能性を信じて、それを映画の主題に据えたのではないでしょうか。
瓦礫に埋もれ、行方不明となった主人公。そしてその安否を気遣う家族たちの描き方も、非常に胸に迫るものがありました。ただ、これをあの事件の遺族が見たら、やはり複雑な思いを抱くでしょうね。そういう意味で、アメリカ本国では思ったほど興行成績が伸びなかったのではないでしょうか?まだ、リアルすぎるのかも知れません。
背景の描き方が、ちょっと弱い。
先日の『ユナイテッド93』に引き続いての9.11をテーマにした映画。こちらは、ワールド・トレード・センターに救助に趣いたニューヨーク港湾警察官を描いた物語。『ユナイテッド93』がドキュメンタリー的であったのに対し、こちらは物語性を前面に押し出しています。
事故が発生し、救出に向かった者が逆に救出される羽目になってしまうという、似たようなシチュエーションの映画としては、『炎のメモリアル』があるが、こちらの場合は、主人公のこれまでの生き様等の背景が良く描かれており、感動の映画に仕上がっていますが、こちらの『ワールド・トレード・センター』の場合は、そのあたりの描き方が不十分。安否がわからず、心配になる家族を描いてはいるが、ちょっと弱く感じました。
同じアメリカ同時多発テロを描いた『ユナイテッド93』が、ドキュメンタリーチックに描かれていたので、映画自体も非常に緊迫し、心理的な疲労感が高かったですが、こちらは物語の要素が強く出ているので、心理的疲労感はそれほどでもありません。
主人公の一人が”ジョン・マクローリン”という名前なのですが、『ダイ・ハード』のニューヨーク市警に所属する主人公の名前が”ジョン・マクレーン”と言うのは、単によく似た名前の偶然? いずれにしても、ニューヨークの警官にアイルランド系が多いというのは、本当みたいですね。
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