劇場公開日 2006年10月7日

「背景の描き方が、ちょっと弱い。」ワールド・トレード・センター 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0背景の描き方が、ちょっと弱い。

2006年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

先日の『ユナイテッド93』に引き続いての9.11をテーマにした映画。こちらは、ワールド・トレード・センターに救助に趣いたニューヨーク港湾警察官を描いた物語。『ユナイテッド93』がドキュメンタリー的であったのに対し、こちらは物語性を前面に押し出しています。
事故が発生し、救出に向かった者が逆に救出される羽目になってしまうという、似たようなシチュエーションの映画としては、『炎のメモリアル』があるが、こちらの場合は、主人公のこれまでの生き様等の背景が良く描かれており、感動の映画に仕上がっていますが、こちらの『ワールド・トレード・センター』の場合は、そのあたりの描き方が不十分。安否がわからず、心配になる家族を描いてはいるが、ちょっと弱く感じました。
同じアメリカ同時多発テロを描いた『ユナイテッド93』が、ドキュメンタリーチックに描かれていたので、映画自体も非常に緊迫し、心理的な疲労感が高かったですが、こちらは物語の要素が強く出ているので、心理的疲労感はそれほどでもありません。
主人公の一人が”ジョン・マクローリン”という名前なのですが、『ダイ・ハード』のニューヨーク市警に所属する主人公の名前が”ジョン・マクレーン”と言うのは、単によく似た名前の偶然? いずれにしても、ニューヨークの警官にアイルランド系が多いというのは、本当みたいですね。

勝手な評論家