劇場公開日 2004年5月22日

「後悔のない人生はない」トロイ ノリック007さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0後悔のない人生はない

2021年4月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この映画のキャッチコピーは「それは史上最大の「愛」のための戦い」です。

今から3200年前、紀元前1250年の出来事で、西洋の歴史における原点を
映画化しています。
長い映画ですが、時系列に従って、ストーリーが描かれるので、原因があり、
結果に至るということで、理解はしやすいです。
登場人物は、有名人俳優は把握できますが、登場人物は多く、把握しにくいです。

西洋の歴史について、知りたい人にはお勧めできる映画です。
ギリシャ神話の知識は、知っていることが前提でこの映画は描かれて
いるので、ギリシャ神話について、調べるとこの映画への理解が深まります。

アキレスのような英雄は、見たことはありませんが、自由に生きる、
生き様には憧れます。
アキレスは戦うことで栄誉を得て、今まで語られ、記憶されること
で永遠に生きています。
アレキサンダーがアキレスの強さに憧れる気持ちを理解できました。
アレキサンダーも戦うことで栄誉を得て、今まで語られ、記憶される
ことで永遠に生きています。
この映画を鑑賞することで、映画「アレキサンダー」が理解できました。

アキレスは強く、戦いますが、ギリシャの支配者でミュケナイ王
アガメムノンにまで恐れられてしまいます。

若いパリスが、ヘクトルに従い、ヘレンと別れていればと考えてしまいます。
若いパトロクロスが、アキレスに従い、戦うことなく、戦死しなければと
考えてしまいます。
人は感情に流されて、行動し、後悔する生き物だと思い知らされます。
人が感情で判断し、行動し、結末を迎えます。
時代を変えるのは、若い人で、老人ではないとも感じました。

トロイ国王プリアモスは、神々に従うことで、平和を求めます。
ミュケナイ王アガメムノンは、支配することで、平和を求めます。
神々の時代から人々の時代へと移行することが背景にあります。

人は愛することで、子供を産み、育て、暮らします。
人は愛することで、人を殺すことにもなります。
人を殺せば、殺された家族が、復讐のために人を殺すことになります。
この復讐の連鎖は、戦争となり、人が亡びるまで、続くことになります。
平和のために、戦うというのは、今も昔も変わっていません。

一瞬の判断が、明暗を分けて、人は死に、国は滅びます。

アキレスは、スキューロス王リュコメーデースの娘デーイダメイアとの
間に息子ネオプトレモスがいました。
ネオプトレモスは、エペイロス王家の開祖となり、子孫にアレキサンダーの
母親のオリンピアスがいます。
アレキサンダーは、ギリシャを征服します。

トロイから逃げ出した人は、ローマ帝国を築き、ギリシャを征服します。

ノリック007