「長年【誤解】され続けた映画」トータル・フィアーズ Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)
長年【誤解】され続けた映画
緻密な取材により【軍事シュミレーション小説】に
定評があり『レッドオクトーバーを追え!』などを
書いたトム・クランシーのベストセラー小説『恐怖の総和』
(The Sum of All Fears)の映画化
007から ボーンシリーズや M:Iシリーズまで
こういったタイプのストーリーが大好きで
コレも昔からかなり【大好きな作品】です
しかし公開当時は賛否分かれてた
批判的意見の大多数のポイントは・・・
アメリカ国内で【核爆発】が起き 主要人物たちが
巻き込まれる場面があるにもかかわらず
その後誰も【被爆】していないという点
(ウィキペディアにも否定的な指摘が書いてある)
もちろん爆心地にいた多くの市民は被爆し
亡くなっているという設定で描写もある
僕も公開当時は その多数の意見を聞いて
【そう言われたらそうかも・・・】と漠然と思って
いたが どちらかというと(根拠は無いが)肯定的な
立場だった
しかしそのモヤモヤが ついに晴れた!
DVDの特典に監督とトム・クランシーによる【オーディオコメンタリー】が
収録されているので 鑑賞後にオープニングからラストまで
【コメンタリーON】で改めて観直してみた
原作者のトム・クランシーは軍事関係に非常に詳しく
非常にマニアックで専門的な事情にかなり精通していることが
改めて判明して感心した
そのトム・クランシー自身が核爆発の場面で【非常に現実的だ】と
言っている
大統領やベンアフレックが浴びた【死の灰】だと思われていた
モノもそうではなく 核爆発の規模自体も非常に小さく
【半径1㌔】くらいの地域しか被害を受けていない事も
判明した しかも風向きによって主要人物たちは
被害を受けなかったという事だった
主要人物たちは爆風に吹き飛ばされただけだという事が
緻密に計算され 現実的な理論で設定されていた
しかもソレは全て劇中に【セリフ】として語られている
トム・クランシーがそういった【軍事兵器】や事情に
かなり詳しい事はモチロン 監督も【核兵器】について
リサーチを徹底して撮影に挑んでいた事も分かった
やはり【核爆発の描写が不自然】という意見は
日本の評論家たちや マスコミが過剰に騒ぎ立てて
いただけであった
日本は世界で唯一の被爆国という事もあり
こういった話題に非常に敏感だし 過剰に反応
してしまったという事だろうか
もちろん劇中での【説明不足】が誤解を招いた
という理由もあるだろうが
とにかく これから新たに鑑賞した人が誤解しない
為にも 【ウィキペディアの間違った記述】を一刻も早く
修正してもらいたい