「最大の悪者はヤツだった・・・」スパイダーマン Kobyさんの映画レビュー(感想・評価)
最大の悪者はヤツだった・・・
2008/07/14 鑑賞
原作も知らなければ、本作の予備知識もないまま今回この映画を観ましたが、正直思ったほどのインパクトはありませんでした。
まず、肝心のストーリーは、平凡な主人公がある日突然スーパーパワーを持って正義のヒーローになるという至って単純なもの。
その単純なストーリーから人間関係を描いていき広がりを見せようとしているのは良かった。
だけど、その人間の描写に問題があった気がします。
正直ラストの展開はすごく複雑。
実際、悪役のオズボーンも完全に悪役に徹していないので憎みきれない。
彼は仕事熱心なためあんな風になってしまった訳だし、あういう人間のダークな部分っていうのは誰にでも少なからずはあると思う。
たまたま失敗した実験でそのダークな部分が表に現れてしまっただけであって、最後に本人も「悪いのはゴブリンだ。助けてくれ」と言っているように少し可哀想な気さえしてくる。。
それに死ぬ間際の「ハリーには言わないでくれ」という一言も最後まで父としての偉大さを残したいという気持ちが伝わってきてむしろ好印象。
悪役がこんなんじゃアメコミとしてのスーパーヒーローな展開は望めないと思うのだが・・・
基本的に登場人物のほとんどの人に感情移入できてしまうのが良くない。
唯一、感情移入できなかった人と言えばヒロイン役のジェーン。
この役は劇中だけでハッキリとした理由もないままなんと4回も男をのりかえている!
(最初の男→ハリー→スパイダーマン→ピーター)
しかも、二度助けられただけだけどキスをするという軽さ。
好きな男性が変わるのは構わないがハッキリとした理由もなく変わるのはただの尻軽女として認識するしかなく、ヒロインとしての価値をグッと下げている。。
もし、本作に最大の敵(悪役)がいるとしたら、彼女では??笑
2008/07/14