「愛する女を命をかけて守る男たち」シン・シティ だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
愛する女を命をかけて守る男たち
EPISODE1:ハード グッバイ
大男マーヴの娼婦への愛情がすさまじい。演ずるはミッキー・ロークですが、昔のイケメン俳優とは程遠い醜い大男役でしたが、非常に良い役で適役と思います。
びっくり配役はイライジャ・ウッドですが、異常殺人者の役を演じています。殺した女性を食べたあげく、首を記念に展示する鬼畜っぷり。マーヴからの殺されっぷりもエグい。
復讐は果たしたが刑務所で死刑を待つマーヴに再び暖かな愛が訪れ、死んでいく彼の脳裏に浮かぶ幸せな一夜が印象的な物語でした。
一夜の愛をくれた女のために命かける!
「復讐という愛」
EPISODE2:ビッグ ファット キル
エピソード1からの重苦しさから一転、女性ばかりの街という華やかさがある物語です。セクシーな中に、狂気で危険な香りが漂よう娼婦達による駆け引きと、戦いっぷりが見どころでした。特にデヴォン青木演じる無表情殺人兵器ミホの日本刀の切れ味に感動すら覚えるほどでした。
窮地に追い込まれる娼婦達と昔の女を頼り巻き込まれていくドワイトの関係性が非常に面白かったのですが、3つのエピソードほ中では一番印象には残らないストレートなエンディングになっている気がします。
愛した女を守るために命かける!
「守るという愛」
EPISODE3:イエロー バスタード
これは、やられた!!!何にかって?それは、ヒロインのナンシー役を演じるジェシカ・アルバの綺麗さそして色っぽさです!ナンシーが愛する、老刑事ハーティガンを演ずるブルース・ウィリスの役もすばらしく合います。おじさんなのに、シブイ!シブスギます!
本エピソードからは、今までは白黒映像の中で色は赤のみでしたが、黄色が頻繁に混ざってきます。黄色は悪役の色であり、ハーティガンがナンシーを助けた事件の犯人ロアーク・ジュニア(イエローバスタード)であります。ロアークは醜く変貌した姿で、美しいナンシーと相反するがごとく、黄色が醜く汚らしく映るのです。
ラストでハーディガンが選んだ、ナンシーを守る一つのための方法が悲しすぎました。
自分を慕う女のため命をかける!
「叶わない愛」
以上の3つのエピソードで構成される本作ですが、最後には全てのエピソードがリンクしてきます。愛する女性を守る男という点でも共通であり、不器用な男の愛の形を見せてくれました。