「シャマランらしいSFミステリー」サイン bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
シャマランらしいSFミステリー
ナイト・シャマラン監督による2002年の作品。『シックス・センス』で大ブレイクしたシャマラン監督の初期の作品と言うことで、公開当時も劇場で観たが、当時としては、なかなか姿を現さないエイリアンの正体を、最後までハラハラさせる展開で、見届けた覚えはある。
但し、『シックス・センス』の評価があまりに高く、度肝を抜くラストへの展開だっただけに、今回の作品は、作りにしても、エイリアンの正体にしても荒さが目立ち、評価も賛否両論だった作品。自分的には、SFミステリーとしての面白さを、シャマランらしい切り口で映像化していると感じた。やはりシャマラン作品は、その後の『ヴィレッジ』や『オールド』も、彼自身が幼き時から抱いてきた、何かよくわからんけど得体の知れないモノへの恐さや怖れに触れる面白さがあり、シャマラン・ワールドを確立してきていると言える。
自動車事故で妻を亡くし、信仰心を失くした牧師のグラハムは、弟・メリルと2人の子どもと共に失意の中、農場で暮らしていた。そんなある日、農場の畑にミステリー・サークルが出現。当初は、誰かの悪戯と受け流していたが、彼らの周りで、異変が次々と起こり始める。そして、とうとうエイリアン達は、地球人の前に、光の大群となって姿を現し、農場にも表れたエイリアンとグラハム達は対峙することになる。
本作では、メル・ギブソンが主演グラハムを務め、母を亡くした子供たちを必死で守る父親を演じている。また、弟のメリルには、あの『ジョーカ』でアカデミー賞を受賞した若き日のホアキン・フェニックスが演じており、当時は脇役だった彼が、これほどの俳優に成長するとは思わなかった。
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