「なんともチープで陳腐なSF」サイン odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
なんともチープで陳腐なSF
クリックして本文を読む
宇宙人襲来のSFなのにヘス一家の戸惑う様子しか描かない、終わり10分位になってから宇宙人らしき怪人がやっと姿を見せて襲ってくる、M・ナイト・シャマラン監督はヒチコックの「鳥」のファンで撮影前に出演者たちに「鳥」を見ておくように勧めたという、つまり、恐怖の対象を映さずに怯える人の表情を見せて怖さを増す手法がこの映画の肝なのでしょうが、子供を使って怖がらせるのは邪道でしょう。
ひねくれた観方をすれば予算をケチる為にしか見えません。
M・ナイト・シャマラン監督は脚本、製作、出演とほぼ独壇場、客観性が入らない分作家性は強まります。妻を事故で失ってから信仰心を持てなくなった牧師という設定、不可抗力な災いを前にすると神にすがるか、ののしるしかない前時代的な人々という構成、宇宙人が水に弱いという設定はH・G・ウェルズの古典「宇宙戦争」の宇宙人がウィルスに弱かった点をなぞったのでしょう。末娘ボーがやたら水に拘ったり、メリルが力任せの強打者だったくだりは伏線でしたか、まあ、意図は読めますが映画として面白いかと言えばチープ過ぎて頂けませんでした。
コメントする