「お伽噺の定型を覆えすヒロインの《フィオナ姫》」シュレック 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
お伽噺の定型を覆えすヒロインの《フィオナ姫》
王子様のキスを受けて眠りから覚める姫・・・『眠り姫』とか、『白雪姫』
ガラスの靴を落としてきて、その靴にピッタリあう足の持ち主・・・『シンデレラ』
お姫様は美女で心優しく淑やか。
このシュレックでは姫はそんな現実離れした存在ではありません。
血も通い、武術に長けて、しかも訳ありなのです。
『魔法にかけられて』の姫も、いつか現れる王子と一目で恋に落ち結婚することを夢見ていたのに、ニューヨークにタイムスリップしたら、なんと自我に目覚めてしまうのでした。
このシュレックも実に皮肉で毒があります。
主人公は美男の王子と美女の姫・・・その定形を見事に覆す異色のアニメ。
お姫様は純情でも清純でもないけど、賢い○○○○。
このアニメはこの年(2001年)に創設されたアカデミー賞の長編アニメーション賞を、
最初に受賞した作品なのだそうです。
ディズニーアニメでなくて、ドリームワークス作品が1番目に選ばれたのです。
付け加えたいのは、挿入歌が実に楽しい名曲揃いのこと。
クライマックスの後に大好きな「ハレルヤ」が掛かりとても嬉しかった。
なんといっても1番の魅力は外見に似合わない純で優しい力持ち【シュレック】
その魅力に尽きますね。
愛され続けるヒーローです。
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