劇場公開日 2006年12月9日

「はじめは3D CGを特殊なレンダリングを用いて作られたのかと思った...」スキャナー・ダークリー ケさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0はじめは3D CGを特殊なレンダリングを用いて作られたのかと思った...

2022年7月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

はじめは3D CGを特殊なレンダリングを用いて作られたのかと思った.しかし,登場人物の動きの滑らかさがCGのそれでは明らかにない.付録の製作過程を見ることでアニメーターのすさまじい労力の果てに作られた作品だと知り,驚くばかりだった.プロットの難解さは,ディックの小説だということを知っていたのでむしろ映像があり登場人物の区別がつきやすかった分許容できるものだった.自身が薬物を多量に摂取しながら執筆したディックの,不幸になっていった友人たちに捧げられている作品であることもあり,権力と結びついた薬物,警察,医学間のどろどろとした様子を告発する作品だった.

ケ