ラッシュアワー2 : 映画評論・批評
2001年9月14日更新
2001年9月22日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー
お気楽女好き暴走勘違い男、タッカーが香港で本領発揮!
「満足度が高い」という前評判も、なるほど。続編ものの定石通りといえる派手さのパワーアップ。めまぐるしい展開にアクションと笑いと詰め込んで、飽きさせないのだ。「あの2人が帰ってきた」とうれしくなるようなバディ・ムービーのお楽しみも味わえる。
特に香港でのタッカーはおかしい! 郷に入ってもオレ流。お気楽で女好きな暴走勘違い男の本領を、これでもかってくらい発揮するのだ。前回とは逆の立場に置かれたちぐはぐコンビのギャグが冴えて、快調な滑り出し。
ところが後半、舞台がラスベガスに移るとアラ? そう、アラが見えてきちゃうんだな。香港に比べて、舞台が生きてこない。これなら全編、香港でやった方がよかったのに。うーん、惜しい。また、チャン・ツィイーの悪女は見どころが「蹴り」だけで類型的だし、もうひとりの美女も中途半端な使い方。ジョン・ローンに至っては影が薄すぎである。そして何より監督、爆発よりジャッキーの生身のアクションをちゃんと撮ってくれ!
しかし、それでも最後には「あー、おもしろかったー」と劇場を出られてしまうのは、ジャッキー映画のお約束、NG集マジックのなせるわざでしょう。パート3に、期待!
(若林ゆり)