「それは、複雑化していった」マトリックス リローデッド 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
それは、複雑化していった
“映像革命”となったサイバーSFアクションの第2作目。
2003年の内に『2』『3』が同時公開。年内にハリウッド大作が続けて同時公開というのも当時としては極めて異例だった。
4年が経ち、技術はさらに進歩。
開幕は前作同様、トリニティーのアクション。vsエージェントのビジュアルは今回もまた目を見張り、と同時に意味深な…ネオにとっては悪夢から始まる。
技術のみならず、ネオが救世主として覚醒したので、アクションはのっけからフルスロットル!
“スーパーマン”してる! “マトリックス”では新たに飛行能力。超高速飛行も。
預言者の用心棒とカンフー・バトル。アナログだが、両者、キレッキレのカンフー・アクションを繰り広げてくれる。(当初、相手オファーはジェット・リーだったとか)
前作超えのアクションその1。前作でネオに倒された筈のエージェント・スミスが、ネオの一部を取り込んで、“スミス”として復活。しかも、相手をコピーし増殖するという能力を伴って! 次から次へと現れるスミス、スミス、スミス! ネオvsスミス軍団は笑撃…!?
前作超えのアクションその2。本作一番の見せ場と言って過言でもない、“キー・メイカー”を巡って繰り広げられる敵の追っ手、“ツインズ”とのハイウェイ大カーチェイス・バトル!
ネオが敵の罠に掛かり、遠い地に。超高速飛行で駆け付けるまで、モーフィアスとトリニティーが奮闘。“ツインズ”は幽体化出来る難敵。車中&車上、カー&バイク、肉弾戦&ガン&剣術…あらゆるアクションを駆使して。
そこにエージェントも乱入。
三つ巴のバトルの行方は…?
ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス、ヒューゴ・ウィーヴィングらのアクションも大幅に増えた。
しかやはり、作品を背負って立つキアヌ・リーヴス。その端正な存在感、アクションに魅せられる。
前作は“マトリックス”のほんの一角に過ぎなかった。
人類が暮らす最後の都市、“ザイオン”が登場。新たな登場人物たち。
そこに迫る25万もの機械軍“センチネル”。
戦いに備える中、預言者に告げられ、ネオたちは別行動。“キー・メイカー”を探し出し、“マトリックス”の中にある“ソース”に救世主=ネオが入らなければ人類に勝ち目はない…。
簡素化すると何でもなさそうだが、実際見てみると、かなり複雑。元々哲学的でもあり、飛び交う様々なワードが拍車を掛ける。
話的には前作の方がシンプルに面白かった。
“ソース”に辿り着いたネオ。
出会った人物、衝撃の“マトリックス”の真実。
本作はアクションに圧倒されると共に、話自体は謎めく。
意識不明となったネオは…?
ラストシーンでネオと一緒に意識不明の男。何処に出てたっけ?…と、久し振りに見ても思っちゃった。
意識不明のもうひとりの男…前作で裏切った男でしたっけ?
それから、ネオの荷物持ちます、とすり寄ってきた若者も、アレ、前作に出てたっけ?となりました。
第二作は謎ばかり増えました😅