劇場公開日 2024年6月14日

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「映画ならではの豪華絢爛、美麗なステージセット、大作アクション映画も手がけたジョエル・シュマッカ―監督の冴えのあるアクション演出など、もともとのミュージカルの魅力をさらに深化させていますね。」オペラ座の怪人 矢萩久登さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5映画ならではの豪華絢爛、美麗なステージセット、大作アクション映画も手がけたジョエル・シュマッカ―監督の冴えのあるアクション演出など、もともとのミュージカルの魅力をさらに深化させていますね。

2025年5月6日
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鑑賞方法:映画館

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ミュージカル映画の金字塔『オペラ座の怪人』が公開20年記念として4Kデジタルリマスター版としてリバイバル上映。新文芸坐さんにて鑑賞。

『オペラ座の怪人』(2004年/141分)
お恥ずかしい話ですが、これだけのミュージカル映画の金字塔にも関わらず、公開20年目にしてようやく初鑑賞。
高校時代にたまたま深夜に放送されたロック版『オペラ座の怪人』ともいわれるブライアン・デ・パルマ監督初期傑作『ファントム・オブ・パラダイス』(1974)にすっかり魅了されたのですが、原典にあたる本作は『ファントム~』に類する作品かと鑑賞をスルー、サボっておりました。

古典の名作だけに本作以外にも『エルム街の悪夢』のロバート・イングランドがファントム演じた作品やイタリアホラー界の巨匠ダリオ・アルジェント版などホラー要素の強い作品が多いのですが、本作は『エビータ』『キャッツ』で有名な作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバー版のミュージカルがベース。

異形な姿のファントム(演:ジェラルド・バトラー)と若き美しいオペラ歌手・クリスティーナ、彼女の幼なじみの子爵・ラウルとのホラー要素を排した切ない三角関係を軸に、「マスカレード」など耳馴染みのあるミュージカルナンバー、映画ならではの豪華絢爛、美麗なステージセット、『バットマン フォーエヴァー』(1995)、『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』(1997)なども大作アクション映画も手がけたジョエル・シュマッカ―監督の冴えのあるアクション演出など、もともとのミュージカルの魅力をさらに深化させていますね。

『300<スリーハンドレッド>』(2006)、『エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013)、『ハンターキラー 潜航せよ』(2019)などのアクション映画の連続出演で、今ではすっかりゴリゴリマッチョな肉体派アクションスターとして名声を誇るジェラルド・バトラーが、本作でファントムの難しい楽曲を歌いあげたことは賛嘆、印象が変わりましたね。

矢萩久登
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