劇場公開日 2004年1月10日

「三人の幼なじみと三組の夫婦の物語」ミスティック・リバー あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0三人の幼なじみと三組の夫婦の物語

2018年11月13日
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見終わった後に残るこの圧倒的な重さ
良い映画を観た余韻がこのように重い映画は久しぶりだ
その重さは胸が張り裂けそうなくらいだ
自然と涙が一粒でた

三人の幼なじみ、25年の時の流れは三組の夫婦に変わる
一組は夫を理解出来ず信じず、夫は妻を頼ることをあきらめており互いに孤独
もう一組は、互いに弱った時には助けあい、致命的な間違いであっても動機が感情として納得できさえすればそれを許し肯定してあげられる本当の夫婦
最後の一組は妻が家出状態、意志疎通すらままならない
頼れる存在は妻ではなく仕事の相棒
結末だけでなく取り巻く人間関係の重さがそうさせるのだ

三組三様、誰しも自分のパートナーとの関係性を投影してそのシーンごとに彼らの痛みが共有されてしまう、本作の重さはその重さなのだ

出演者全員が素晴らしい名演で物凄い
その中でもショーンペンとティム・ロビンスの熱演は見物だ
演出もカメラが俯瞰して天から見下ろす視点が効果的に使われる
特にデイブが車で連れ去られる繰り返し は強烈な印象を残した

人生を半ばまで来て、パートナーと長く暮らしていてこそ本作の重さはより重くあなたの心に伝わるはずだ

あき240