劇場公開日 2006年2月4日

「忘れられる目標」ミュンヘン あきらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5忘れられる目標

2016年2月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

きっかけはオリンピック村での殺戮で、その後にはやってやられての繰り返しである。どちらの陣営もしてることは同じで、情報を集め、近づき、殺す。
自分たちの国が欲しい。祖国を死守する、自分たちの権利が尊重される社会が必要だ。という真っ当な目標が、いつのまにか忘れ去られ、復讐の連鎖から抜け出せない。
個人としては家族を守るといった、また別の目的もあり、主人公にとっては第一目的であった。その目的も国家による大きな目標に飲み込まれ、彼自身が家族を傷つけてしまうことになるだろう。
作中に直接は大きく描かれていないが、アメリカに対する視点も感じられ、観客に疑問を投げかける作品だった。
テロ、正義、愛国心、人への愛、共通点と差異、多様性と差別、様々な観点からみることができる。
チームが任務を遂行する様はわくわくし、映画的に楽しかった。

あきら