劇場公開日 2007年6月22日

「グレースケリー似の女優を使った効果」マジェスティック KIDOLOHKENさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5グレースケリー似の女優を使った効果

2021年8月18日
PCから投稿

ゆっくりとしたストーリー展開でじっくりと話が進んでいく。そのような雰囲気が全体を貫く演出としてぴったりいっていて絶大な効果を出しつつラストに至った。
とくに最初に出てくる女優と、その次に出てくる女優が同じ(そっくりな?)女優を起用してるところが非常に効果が高かった。それによって別世界できたんだという感覚が固定化されたように思う。そしてその女優は元から顔がグレースケリーに似ているだけでなくメイク、髪型、写し方がそのようになっており、見るものを古き良き時代へ誘い込んだ。
それで結局ことの真相があれしたらどうするんだろうと言うサスペンスが非常に効いていて途中のロマンスのシーンが結構長すぎるのだが見るものを虜にし続けたと思う。
最初のシーン、その次のシーン、クライマックスに向かってくるシーンの数々、そしてクライマックスと主人公の心境の変化とかその時その時の心境とかがめっちゃ良く描けている。脚本家とお手本とすべき素晴らしい脚本だ。
主人公が脚本家なのでこの素晴らしいオリジナル脚本を誰が書いたのか調べてみた。マイケル・スローン・・・全然知らないし過去に対した映画脚本も書いていないようだ。一体何者だろう ・・・
カメラはとっても上手い人でフィルムで撮った写真がことごとく美しい。
フィルムカメラで撮った映像には独特の色調とボケの味わいがありデジタルで撮ったものより遥かに心に響くものがある。映画監督よ、映画はフイルムで撮れ。

タンバラライ