劇場公開日 2025年2月28日

「今だからバトーさんと共有出来た喪失感かも」イノセンス ねこきちさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5今だからバトーさんと共有出来た喪失感かも

2025年3月16日
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鑑賞方法:映画館

今回はせっかくの特別上映で、攻殻機動隊と同じ日に駆け込みで2本続けて視聴しました。
以前観た時は、まだ1作目の攻殻機動隊の方は途中までなんとなくついていってラストから完全に振り落とされた感じだったのが、イノセンスの方は最初からあまりついていけず、北端パート以降はもはや諦めて映像美だけ追っていた状態でしたので、時間がなくて予習できなかったのもあって今回も覚悟してましたが、案外スルスル飲み込むことができました。
理由の一つはハダリが個人的に完全に不気味の谷現象で、昔は完全に無理!状態だったのが、多少見慣れたのか前ほど拒絶感がなかったこと。
そしてもう一つは、この直前に攻殻機動隊の方を視聴することで、「もう田中敦子さんの少佐はいないんだ」という喪失感を自然とバトーさんと共有できたからかな、と思っています。
いくら荒事に慣れっこの部署だからといってもバトーさんの行動がいちいち荒っぽくて共感できなかったのも、「この犬に癒されてるシーン、こんなにいる?監督の趣味が出過ぎじゃない?」と思ってたのも、そういう心の中の茶々入れが入らず受け入れられた気がします。
あとやはり世界観と映像美は圧巻。特に昔は中国語が出てくるのが全然ピンと来てなくて「こういうのって英語じゃないの?」とか思ってたんですが、今はむしろしっくり来ました。
とはいえ改めて名言?の引用は多すぎるし、ちょっとくどかったかも。

ねこきち