世界最速のインディアンのレビュー・感想・評価
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爺さん頑張った
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アメリカで開催されるバイクの最速タイム記録会があった。
主人公の爺さんはそこで記録を塗り替えるのが長年の夢だった。
で何とか2000ドルを工面してオーストラリアからアメリカへ。
しかし事前登録が必要と知らなかったうえに、年齢制限オーバー。
でも彼の熱意に負けて、運営側がついに参加を認めてくれた。
爺さんは整備オタクみたいな人で、バイクは手作りみたいなもの。
ベースとなってるのはもう40年とか前のバイクだった。
しかしそのマシンで記録を塗り替える。
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エンディングによると、その後も何度も記録を更新したんだそうな。
って説明があるってことは、実話ベースの話みたい。
技術や理論が洗練された現代じゃあり得ん話やな。
それだけ、昔の時代は夢があったんだなと思う。
皆大好き夢追い人
実在の人物である伝説的ライダーのバート・マンロー。
彼が63歳にして、故郷ニュージランドからはるばるアメリカユタ州のボンヌヴィルまで、骨董品ともいえるオートバイ・インディアンを連れ世界最速の記録へと挑戦しに行くロードムービー。
このバートのキャラクターが本当にとっても魅力的!
どんな人にも等身大に接っし、かつ丁寧に握手を求める紳士っぷり。でもどこか危なかっしくて、道行く人が皆このおじいちゃんに思わず手助けしてしまうのも頷ける。
子供だろうが何だろうが偉ぶらずに、困ったら頼ってくるバートがどこか可愛い。
それに幾つになっても夢を忘れず無心に挑戦するバートの姿には、老若男女誰もが憧憬を覚えちゃうのかな。痛快といってもいい。
トムはもちろん、馬鹿にしてきた地元の若者ライダー集団、渡米の真意がわかってにっこりする税関職員、路上でインディアンをぶっぱなすバートを見咎めるがあまりのスピード違反に最早笑っちゃう警察官…
どんなにちょっとした登場人物でも、バートに思わず笑顔を向けるのが、きっとその証拠。
観てるだけの私も、最後には、行け!バート!と声に出して一緒に応援してしまった。
コーナーは曲がれない。走り出すには人の手を借りないといけない。ただただ真っ直ぐに超スピードで駆け抜けるマシンがまたバートらしい!
あと旅の道中、バートが出身地を聞かれ、英国からかい?と言われる度に英国人であるアンソニー・ホプキンスが「けっ!」みたいな反応するのが、ちょっと面白かった笑
走り出したら止まらない!!!!!!!!!!
主演アンソニー・ホプキンス。
今なお世界記録を保持するバート・マンローの自伝映画化。
【ストーリー】
南半球オーストラリア。
バート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)は古いバイク好きのスピード狂として、ご近所では有名な変人だった。
バートはかねてからの夢であった、アメリカはユタ州ソルトレイクで行われる、世界最速の車を競う「スピードウィーク」に参加すべく、カリカリにチューンした1920年型インディアン・スカウトとともに渡米する。
船のキッチンの料理人として格安で渡米し、安宿のオカマや中古車屋のバイトで口に糊しながらどうにか現地にたどり着くも、そこで知らされたのは事前の登録が必要というルール。
なだめ、すかし、食い下がり、通りがかった有名人のジムに事情を話して横紙破りに参加しようとするも、運営実行員たちはそれを許さない。
それで諦めると思いきや、バートは勝手に走行路に出て強引に走ろうとする。
根負けした運営たちは、この田舎者のオージーを特別に参加させる許可を出すのだった。
もうめちゃくちゃ好きなバイク物です。
なんせ主人公がいい。
ちょっと奇人のマンロー。
田舎者で世間知らずなのに、気はよくて車の駆動系を知り尽くしていて、出会う人々みんな最初は「コイツいかれてるのか?」みたいな顔をするのに、終わりには誰もかもがパートのファンになっている。
圧巻なのは走行シーン。
バートの愛車インディアンが走り出すと、ギア設定の高さに最初だけもたつくも、速度が乗ったらもう速い。からかいにきた地元の暴走族もスピード違反を取り締まる高速パトカーもなんなら世界記録も置き去りにして部品ポロポロ落としながらカッ飛んでゆく。その勇姿は爽快を通り越して感動。とにかく速いバカみたいに速い。ギアがどんどん上がっていってトップに至っておじいちゃんエンジンが温度と回転数あげすぎてパカパカ喘いでもまだスロットル回すアンソニー・ホプキンスもといバート・マンロー。ブレーキなにそれおいしいの?頭を下げて空気抵抗をへらし風圧でヘルメットが吹っ飛ばされてもまだアクセルをひねる。1秒また1秒と走るだけ世界記録を更新し、それがどうしたまだ走る。
足回りがぶっ壊れて転けるまでずっと走り続けたインディアン。
最速記録を大幅に更新し、パートの旅は皆に祝福されて終わります。
なんでこんなにすごい映画がイマイチ売れなかったのか分かりません。
もっとこの映画見てアメリカ人。
世界最高の爽快感を味わいたければ、この作品を見ればいい、そう言い切れるほど朗らかでハッピーなモーターサイクル映画ですよ。
舌下錠で絶好調!
サクセスストーリーとロードムービーの融合だとは想像もできなかった。最近観た映画でいえば、決して成功するわけではないロードムービーの『リトル・ミス・サンシャイン』と、結果が見えている『幸せのちから』を融合したような作品とも言えるかもしれません。しかし、ロードムービーの定義はハッキリしてはいませんけど、そのロードムービーから得られる感動というのはA地点からB地点へと移動して、その目的地に到達したこと自体に感慨深さが得られるものだと思うのです。したがって、この映画の場合は「融合」ではなく、「付け足し」。全体的にはどうしても混ざりきらない違和感がありました。
そうはいっても、バイクを愛するジイさんの生き様はカッコよく、信念を曲げないこだわりには共感してしまいます。序盤、海岸での若者たちとのレースにより、真っ直ぐ走ることだけは凄いのにターンが上手く出来ない様子には彼の人生そのものを感じさせてくれるし、負けたって過去にこだわらない男意気。ニュージーランドからアメリカに渡ってカルチャーギャップを思い知らされても自分を見失わない。10%のチップを要求されても10セント渡せばいいのです。
ロードムービーといえば“出会い”が重要な要素。アンソニー・ホプキンス演ずる実在の人物バート・マンローは「グッダイ!」と挨拶して、どこへ行ってもニュージーランド訛りを隠さない。自然な笑顔と好々爺然とした人なつこさによって誰とでも仲良くやれそうなのだ。しかも、車に関する知識や技術のおかげで重宝がられたりもする。自分だったら、あの中古車屋に就職してしまいそう・・・あぁ。
リンチ監督の『ストレイト・ストーリー』では「この後どうなるんだろう?」という余韻を残してくれた映画でしたが、今作では“その後”をあっさり描いてしまったロードムービーでした。だからといって、迫力あるボンヌヴィル塩平原のレースシーンは欠かせない部分。やはり一本の映画にまとめるのは難しい。結果、バート・マンロー本人の人生には憧れるけど、映画としては何か足りなかったです。
【2007年2月映画館にて】
情熱をもって夢に向かう人間を応援しない人はいない
実話をもとにした映画。
これだけ実力があるのだから実際の話ではたぶんニュージーランドでも相当評判のよいエンジニアだったと思う。誰も彼が偉業を成し遂げるとは期待していない、という。彼の良き理解者である少年以外は。。。という設定になっているが、アメリカに行って中古で購入したおんぼろ車やたぶん高級車(?)の調子のもあっという間に直してしまう。これだけ実力があれば良い結果がでるのは想像できるけど、それなら映画にならないよね。変な不良ライダーたちに絡まれたり、レースでは登録してなくて出場できないと言われたり。でも、そういう人たちこそ味方につけ困難を乗り越えていって映画の話は進んでいくという。
今は親切にしてもらったら裏があるのでは、と疑ってしまう時代だけど、当時はそういうことが無い時代だったのかも。のどかな時代がなんともうらやましい。
アンソニーホプキンスが「日の名残り」(1993年)ではリンとした執事を演じていたけど、この映画の公開は2005年。10年以上も経っていた。今ではもう82歳とのこと。うまい役者さんです。
自分流に生きること
とにかくインディアンの疾走感がたまりませんでした。
バイクのレースに出たくて地球の裏側からやってきたのに、出場できない。
走ってもどうせ遅いんでしょと周りからは思われる中でのスタート。
そんなもやもやを一瞬にして吹き飛ばす映像に感動しました。
前半のソルトフラッツに行くまでの道中は、バートの強い意志と独特の哲学そしてお茶目さにやられました。
目的が達成されれば手段は何でも良いんだというような彼のスタイルは、他人からの目線を気にするあまりスタイル重視になっている今の時代の人達(私たち)に対して面白く映りますが、実はその気持ちが何者にも負けない力になると考えさせられます。
実話が元になっている映画
実話が元になっている映画です。
昨年見た映画の中では一番印象に残りました。あらすじ読んでわかるように派手なお話じゃないんだけど、とっても心あたたまります。
アンソニー・ホプキンス演じる主人公バートがとにかくチャーミング。好きにならずにいられません。登場人物も皆個性的でいいやつら。
単身ボンヌヴィルに向かう中盤はロードムービーみたいな展開です。バートの魅力的な人柄に接して、自然と皆がやさしくなってしまいます。年をとっても自分の夢にひたすら一途なその姿に、登場人物たち同様私も心を打たれました。
終盤のレースシーンは非常にハラハラさせられます。それまでの経過で完全にバートが大好きになっていた私は、祈るような気持ちで、座席の肘掛を握り締めていました。
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