「ボクはインクレディボーイ!」Mr.インクレディブル twilight reviewさんの映画レビュー(感想・評価)
ボクはインクレディボーイ!
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「ボクはインクレディボーイ!」が聞きたくて視聴。
かつて市民を守ってきたスーパーヒーロー達が、圧倒的な力を危惧され社会的に抑圧された現在。過去の栄光を忘れられないMr.は、甘い誘惑に敵の策略へ飲み込まれていく。
やっぱりディズニー(ピクサー?)はすごい。飽きさせるタイミングが見当たらない。
少しでも間延びしそうなところ、例えば秘書さんが送り付けた依頼書を読む場面でも、奥さんから夕飯の声がかかることで主人公の焦りと板挟みを見事に表現してくる。すごい。
敵役のバディについても丁寧な積み重ねがあって、面白い。
序盤で機械を扱える少年としてインクレディブルの悩みの種として出てくるところで関係性は匂わせているし、ヒーローとしてのマントも伏線が張ってあって、「ああこのキャラクターはろくでもない退場の仕方をするんだな」と事前にわかる安心っぷり。事実は結構むごいけど、そこはまぁアングルで処理。コミカルじゃないと重たすぎる。
日本でヒーローと言われればウルトラマンや仮面ライダーが浮かぶけど、よく考えれば向こうのヒーローの原点は恐らくスーパーマンかと思われ、飛べるアンチヒーローと飛べないMr.との対比も唸らされる。「俺は強くない」というセリフ、家族を大切にしたい、という小さな幸せに気づき、守ろうとする姿勢がこの対比を強調させる結びつきなのかもしれない。
まぁそんなこと考えなくても生き生きとしたキャラクター達が活躍していく姿は、目立たないように抑圧された自身の力を解放するカタルシスとして最高にGOOD。大きな主語になるけれど、日本人にも共感しやすいヒーローなんじゃないかな?
これは続きも見なければなるまい……。
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