劇場公開日 2004年10月1日

「ハルクとシュレックを足して緑を赤にしたらこうなった」ヘルボーイ(2004) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ハルクとシュレックを足して緑を赤にしたらこうなった

2018年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ダークなアメコミ・ヒーローがまた誕生した。風体は真っ赤な鬼なのだ。ハルクとシュレックを足して緑を赤にしたら、こうなった・・・みたいなノリで。

 設定も造詣も面白い。魔界サイドから誕生した、悪魔の落とし子のような存在のヘルボーイ。人間側に立って悪と戦うまでに育て上げたジョン・ハート演ずるブルーム博士もとんでもない程すごい設定だ。脇を固める人間サイドの半魚人エイブ・サピエンや魔界側のクロエネンもいい!もちろん、セルマ・ブレアが演ずる炎の女もカッコいいのだ。そして、最近のヒーロー像には欠かせないドジで恋が苦手な一面も見せていて、アクションだってすごいことをやってるので、完璧なような気もするのだが、ストーリー展開がイマイチなのだ。

 様々なダークヒーローへのオマージュや、後半に見せる地下世界では『インディー・ジョーンズ』や『LOTR』の雰囲気も漂わせていて、すごく面白い。だから、この中盤の中弛み感がすごく惜しいのだ。

 何となく好きなところは、半魚人の青い血や、ヘルボーイの後頭部の力士そっくりの髷。角隠しの発想はアメリカ人にもあるのか・・・などと考えさせられたことだ。

kossy