劇場公開日 1967年2月1日

「何で誰も言及していないんだろう」グラン・プリ ブロディー署長さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5何で誰も言及していないんだろう

2025年3月21日
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レースシーンの迫力が素晴らしい。製作年を考えると驚きだ。
その後のレース映画のお手本になっていることは確かだ。また何百と作られた各年代のレースゲームにもマシン映像の表現の仕方などその影響は計り知れない。
60年代のF1マシンが見惚れるほどカッコイイ。そして三船敏郎がカッコイイ、外国人がカッコイイというサムライイングリッシュとは三船の話す英語が1番最初だったんだ。
さらにイブモンタンがメチャクチャ渋い!出てくる女優も綺麗。
そして忘れてはいけないのが、その後F1界を席巻することになるホンダの台頭を予見している点も特筆される。
時代のせいだが、パッパカパーみたいな能天気な音楽はさすがに古臭い、レースにつきものの死の恐怖や悲しみとあまりに相容れないのでさめてしまう。その点ではバカっぽい音楽を一切かけず悲しみと微かな希望を表現した「栄光のル・マン」に劣る。
いかりや長介みたいな顔したジェームスガーナーに主人公はキツイ。「大脱走」の時ぐらいの役なら好感が持てる俳優。
出演オファーを断ったスティーブマックイーンかポールニューマンが主役だったら、現代でも語り継がれる名作になっただろう。
ところで、映画を見ていて分かったことだが、ラストレースのイタリアGP。ここでの一連のシーンはまるっきり「スターウォーズ エピソード1」のポッドレースでジョージルーカスがパクっているが、ネット上で探してもそのような話が出てこない。なぜ誰もそのことに言及していないんだろう。モロなんだけど……

ブロディー署長