劇場公開日 1988年10月8日

「東西冷戦によるベトナム民族の分断を思い知らされ…」グッドモーニング,ベトナム KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0東西冷戦によるベトナム民族の分断を思い知らされ…

2022年2月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1988年のロードショー鑑賞の後、
一度TVでも観たような記憶もあったが、
NHKBS放送を機に再び鑑賞した。

ベトナム戦争が終結したのが1975年だが、
この作品を経験するまでは先行上映された
「ディア・ハンター 」「地獄の黙示録」
「プラトーン」「フルメタル・ジャケット」
等、数多くのベトナム戦争映画に
接してきてはいた。
それらは概して激しい戦闘シーンを通じて
米軍兵士の心の傷に触れる印象があったが、
この映画は米軍放送世界を舞台にして、
どちらかと言うとベトナム人民の
気持ちに寄り添ったかのような展開が
印象的な作品だ。

ところで、
以前勤めていた会社の関連会社には
ベトナムから来ている職人が多くいて、
「超大国アメリカを戦争で打ち負かした
唯一の国として、御両親世代を誇り高く
思っているでしょうね」と聞いたら、
「私達は米軍と共に北ベトナムと戦った
南ベトナムの子孫です」と言われ、
肝を冷やしたことがあった。
東西冷戦の代理戦争で
分断されたベトナムの皆さんの
厳しい後遺症を思い知らされた瞬間だった。

KENZO一級建築士事務所