グッド・ウィル・ハンティング 旅立ちのレビュー・感想・評価
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自己肯定の回復
天才であることとその才能を活かす方法を心得ているということは別のことである。
マット・デイモンが演じる主人公のウィルには超人的な記憶力と数学的発想力が備わっている。しかし、その不幸な生い立ちを引き摺り、学問をしようと意志は全く無い。
ボストンの一流大学に集まる秀才たちも頭を抱える難問ですら、当たり前に解けてしまうのだが、彼にしてみればそのことがどのような価値を持っているのかどうでもいいことなのだ。
人間のあらゆる思考活動は、その生きる社会を肯定することによってはじめて意味を持ってくる。そして、社会を肯定できるかどうかは、自己を肯定できるかどうかにかかっている。
ウィルに欠けている自己肯定を、同じような境遇を経てきた精神分析医が辛抱強く、親身に導く。
きみは悪くない。
「きみは悪くない。」この一言で、どれだけの方々が救われるか(楽になれることか)。
言葉の持つ影響力は、人間にとって非常に大きいものなんですね。
幼少期に虐待を受けた子供達は、自分が悪いから叩かれると思い込んでしまい、自分を責めて更に心に傷を抱えてしまう。と聞いた事があります。
誰にもその過去を話せずに、大人になっても尚、幼少期のトラウマに苛まれ、自分を責め続けて生涯を終えるなんて、辛過ぎますよね。
荒れてしまうのも(平常心でいられなくなる気持ちも)分かる気がします。
そんな時に「君は悪くない。」と、何度も繰り返し言い聞かせてくれた恩師との出会い。
主人公の中にある、良いところにスポットを当て、気付かせて行くと同時に「自分なんか」と自暴自棄になっていた主人公の傷を、少しずつ癒やしていきます。
人から受けた傷を癒せるのは、やはり人からの優しさなんですね。
「いつまでも、俺達と連んでいたら、俺はお前を許さない。」と、背中を押す親友の言葉も良かった。
良き出会いは、人生をより良きものにする。
良き映画でした。
名作
本当の親友・本当の自分とは
ベンアフレックがかっこいい
君は悪くない
人間とは
泣いた(;_;)
ロビン悲しいよ
悲しくて切ない(゜ーÅ)
ロビン・ウィリアムズはもう逝ってしまったから…
カンセラーのロビンはマット・デイモン演じる若者の心をユルユルと解きほぐしてゆく。
どうやって?
人間くさくて、全くもってやり手ではなく、不器用な人生観を語る姿が本当に誠実だからだ。あんなふうに誰かと誠実に向き合えた事がないから羨ましくて、二人の会話の積み重ねを繰り返し観る。
実は、みんな誰かを本当に信頼したくてもしきれずにいる、淋しい人間なのかもしれない。
「君のせいじゃない」と繰り返し言うシーンでマットと一緒に涙する。ロビン、貴方が辛い時に「君のせいじゃない」と言ってくれる人はいましたか?
走る車をカメラが付かず離れずにずっと追いかけて、でもとうとう諦めるように留まり走り去る車を見送るエンドロールがとても好き。そこでいつも私は思う。やりたい事、会いたい人を探しに今いる場所から旅に出てみようかと。半ば本気で思い、少しだけ幸せを感じる。それは決して実現しないのだけど…
人と関わること
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