「後半も面白かった。」藤本タツキ 17-26 Part-2 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
後半も面白かった。
藤本タツキ 17-26 2部構成のPart-2。
「人魚ラプソディ」 ⭐︎4
母が人魚だった中学生のトシヒデは、時々学校を休み海中の人魚が作ったピアノが弾いていた。
ある日突然突然人魚が現れ、驚いたトシヒデは海中で溺れてしまった。
人魚のシジュは、溺れた彼を陸に連れて行き、人工呼吸をして蘇生させた。
助けてくれたお礼にシジュにピアノを教える事になったトシヒデは、頻繁に海に潜りピアノを教えていた。
だいぶ上達したある日、サメに襲われたトシヒデの耳を噛みちぎったシジュは・・・さてどうなる、という話。
海の風景が綺麗だった。
服を着た人魚というのが面白い。血の匂いを嗅ぐと人魚の本性が出て人間を襲う、という設定も面白かった。
ピアノの音色が心地良かった。
人魚のシジュが可愛かった。
「目が覚めたら女の子になってた病」 ⭐︎3.5
ある日突然、朝起きたら女の子になってたトシヒデ。
医者に行って診てもらうと、目が覚めたら女の子になってた病で、治らないと言われた。
学校に行くと、クラスメイトの男子生徒から、SEXさせろ、セフレになろう、と言われ、アキラくんに、人の嫌がる事を言うのはいけない事だ、といって助けてもらった。
その事を彼女のリエの家で話してると、リエの兄のアキラが帰ってきた。
アキラくんがカッコいいと思うようになったとリエに告げると、SEXしようとリエに迫られた。
チ○チン無いから出来ない、とトシヒデが言い、泣きながら家を飛び出したリエを追ってキスした。そんな話。
そんな病気が・・・とは思ったが、病気という発想が素晴らしい。見かけが変われば心も変わるのかもとちょっと思った。
これは、男性、女性、という境界をジェンダーレスの観点から考える深い作品なのかも、と感じた。
性の不一致という問題を聞くことが有るが、こういう病が有ればもっと身近に感じるのかも、とも思った。
シーンとしては妹に殴られた時のアキラくんが面白かった。
体は女の子でも心は男の子になろうと決めリエにキスしたトシヒデの決断をそれもアリかなぁ、と思った。
BGMのモーニング娘。の、恋愛レボリューションがマッチしてた。
「予言のナユタ」 ⭐︎3
ツノを持って生まれた女の子ナユタは、10歳となっても話せずウサギネコを噛みちぎったりと変わった行動をしていた。
周りから魔法使いの悪魔と言われ、世界を滅ぼすと言われていた。父を殺され、生きるため学校も行かず働いていたナユタの兄は妹のことを知られて会社をクビになった。
その後ナユタはクジラウシを大量に殺し、兄はこれからちゃんとナユタを躾けるからと皆んなに謝った。
そんな話。
人魚みたいでもあり、シカクっぽくもあった。
これはなんかイマイチ響かなかった。
「妹の姉」 ⭐︎4
美術高校の江原光子には2歳年下の妹・杏子がいた。
高校1年の杏子は学校のコンテストで最優秀賞を取り、その絵がロビーに飾られる事になった。
その絵とは、姉みつこの裸体を描いた油絵だった。
光子は激怒し、妹に裸になれ、と言ってデッサンしたが上手く描けなかった。
自分は中学1年から油絵を描いてきて、5年以上の経験が有るのに、妹は1年くらいで特待生として同じ高校に入ってきた。
その事に嫉妬した姉は、妹と話をしなくなった。さてどうなる、という話。
妹の才能に嫉妬した姉、という単純な事なんだろうけど、これがなかなか面白かった。
絵は裸体でエロいし、特に妹は可愛かったし。
声優の中嶋瑠奈と中井友望も良かった。
後半の4作も期待通りの面白さだった。
