「サルコジとサッカー」サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行 ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 サルコジとサッカー

2025年12月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

リアル障害者たちが大勢出演してることで注目していた本作。強盗と障害者という組み合わせが奇抜なだけで、設定を活かしたエピソードがあまりなく、全体に話が雑すぎる。エンドロールでもっともらしいテロップが出るが、ゆるい感動ポルノかよという印象。偽シルヴァンがどうしたって障害もちには見えないし、アリスがそれに気づかないわけがない。ふたりが恋仲になる流れも、どこでそういう気持ちが芽生えたとか不明。登場人物たちの交流をほんわか描いた時間経過だけで、なにかでき上がるってわけではないと思う。

劇中の障害もちの役者たちは普通に演技ができ、コミュニケーションや知的にあまり問題がないレベル。障害の程度は人によってさまざまなのに、それを「障害者」と一括りにしてることにそもそも問題があるような…。その一方、障害は障害なんだからと差別丸出しに開き直りながら、彼らの人権が尊重され、それがサポートされているのは実にフランス的(よく知らんけど)。本物シルヴァンがバカンスで弾けてる無意味なシーンなどそのバランスの表れ? 日本の場合、障害者は腫れ物にさわるように扱いつつ、彼らを目に触れないところに追いやってしまいがちだし。

ダウンの女の顔面にボールがぶつかるしつこすぎる天丼ギャグと、やたらな金持ち揶揄もフランス的なような(よく知らんけど)。

ジョンスペ
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