初恋芸人のレビュー・感想・評価
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なんだかなぁ~
"初恋芸人" が残したほろ苦い余韻
■ 作品情報
特撮番組の脚本家でありUMA研究家でもある中沢健の同名小説の実写映画化作品。監督・脚本: 夏目大一朗。主要キャスト: 原嘉孝 (佐藤賢治役)、沢口愛華 (市川理沙役)、温水洋一、川上麻衣子、佐藤アツヒロ、六角慎司。
■ ストーリー
彼女いない歴=年齢の売れないピン芸人・佐藤賢治は、怪獣ネタで舞台に立つものの、なかなか芽が出ない日々を送っていた。彼は嫌な出来事を怪獣に見立て、自らをヒーローとする妄想の世界に逃げ込むことで心の平静を保っていた。そんな彼の前に市川理沙という女性が現れ、理沙は賢治のネタを「おもしろい」と評価し、賢治は彼女に惹かれていく。しかし、恋愛経験がなく不器用な賢治は、なかなか理沙に自身の思いを伝えられず、二人の距離はしだいに離れていく。物語は、賢治が初恋を通して自身の殻を破り、成長していく過程を描く。
■ 感想
ノーマーク作品でしたが、初日のかなりの高評価レビューに釣られて鑑賞してきました。率直に言って、そこまで悪くはないが、そんなにすばらしいとも思えませんでした。よくよく調べたら、主演の男性がアイドルグループの方だと知って納得。高評価は、「作品評価」ではなく主演推しの「応援評価」だったと推察します。毎度のことなので慣れっこになりましたが、単なる映画ファンとしてはもどかしいものを感じます。
しかし、作品自体に魅力がなかったわけではありません。自信も人気もないお笑い芸人・佐藤が、理沙の言葉をきっかけにどんどん彼女に惹かれていく姿は、実に生々しく、誰もが自身の経験と重ね合わせて共感できる部分が多いと思います。彼女の些細な言動に一喜一憂し、不安を抱えながらも、それを直接問いただせないもどかしさや、もし不安が的中した時の恐怖に二の足を踏んでしまう気持ちは、本当に痛いほどよく理解できます。そうした心の機微が丁寧に描かれていた点は、とても印象的です。
物語の終盤、佐藤が渾身の想いを込めて即席コンビで漫才を披露するシーンは、彼の切ないまでの感情が伝わってきて胸が締め付けられるようです。ファンでなくとも、彼の演技には心を揺さぶられ、推せるものがあります。
一方で、ストーリーや演出にはいくつかの疑問点も感じます。まずは、しつこいくらいの怪獣推し。これが主人公の心情理解やテーマ理解に効果的に寄与していたとは思えません。また、佐藤の突然の帰省もただの地方宣伝にしか見えません。それ自体は悪くないですが、もっとストーリーや心情の深掘りに絡めてほしいです。
そして、最大の違和感は理沙!おまえだよ!思わせぶりな言動からのあの仕打ち!あなたの本心がわからない!ラストの漫才に込めた佐藤の心情や推測も、彼の一方的な思いでしかありません。涙を見せる理沙の姿から本心が覗けるようにも思いますが、それはそれで行動との整合性がとれないように思います。そんな目で見ると、一見華やかで幸せそうな披露宴シーンではありますが、果たして誰が幸せになったのだろうかと疑問に思います。そんなほろ苦さの残る幕切れでした。
?
良かった
怪獣漫談より漫才だった
【”優しい怪獣。そして、優しくないレビュー。”今作は、中々な作品構成による中々な演技に驚くナカナカな作品であり、途中出演した温水洋一さん川上麻衣子さんがムッチャ頼もしく思えた作品である。】
■粗筋 フライヤー読んで頂戴!(ムッチャ投げやり)
◆感想
□映:どーしたんですか!ムッチャ”高”評価じゃないですか!
□N:まーね・・。
□映:なんか機嫌悪そうですね。
□N:いや、この作品を観るって決めたのは、私だからね。チョイ、反省しているんだ。
□映:何で反省するんですか?
□N:いやあ、主演の方もヒロインの方も頑張っていたんだけどね。ちょっとなあ、イロイロとなあ・・。これからは、自分の直感で観るんじゃなくて、事前に作品について少し調べようかなあ、と思った訳よ。
□映:ふーん。
□N:途中でさあ、”この映画は尾道、因島の方々が頑張って資金を作ったんだろうなあ。”とかさ、”監督は演技指導をしなかったのかなあ”とか、イロイロと考えてしまった訳よ。
<と言う訳で、今作を鑑賞する方は寛容な気持ちで観た方が良いと思います。苛めは駄目とか、相手の気持ちを考えようとか、イロイロと考えれる作品・・かなあ・・。
あとは、公開日前の高評価レビューには気を付けようってところかな。季節外れのサクラが満開です・・。>
喉の演技に魅了されます
初恋芸人
しまなみ映画祭で初恋芸人を観ました。
自分に自信がなく、上手く生きられないピン芸人の主人公佐藤賢治を、俳優原嘉孝さんが演じています。まだアイドルグループに所属する前の彼が演じた初主演映画です。
佐藤賢治の人となりを、とても丁寧に自身に落とし込み、その人物像の表現力に特に驚かされます。
細かな感情の動きを、体の細部まで使い表現されていて、そのひとつひとつを見逃さないで欲しいです。どんどん佐藤賢治に感情移入し、そのピュアさゆえに翻弄される彼に、時に歯がゆく、もどかしく、でも優しく寄り添ううちに、自然と心がじんわり温かくなり、涙が出てきます。
しまなみ海道の美しい景色と、雑多な息苦しい都会との対比。芸人さんなので、ところどころクスっとする笑いもあり、彼を取り巻く優しい人たちと物語は進んでいきます。
広くいろいろな世代が、性別問わず、感情移入できる素晴らしい映画だと思います。
ぜひ、初恋芸人の世界観に寄り添い、ピュアな彼の背中を押して欲しいです。
全国公開が決まったとのことで、とても嬉しいです。
心に残る初恋
切ない初恋物語
ピュアな心を取り戻せる作品
笑いあり涙ありの感動ストーリー。
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