シャドウズ・エッジのレビュー・感想・評価
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大哥ベスト5にランクインかも。
ここしばらくの大哥影片としては突出した傑作と感じました。
いや、大哥影片と言うよりは梁家輝の主演と言っても過言ではない!
大哥とは『The Myth/神話』以来だったんですね。
こういう内容の映画って、悪役が際立ってると作品に厚みが増します。
改めて梁家輝の演技力に唸るのみです。
ゲストキャストも佳い!
警察の隊長が黃錦燊、殉職した相棒に于栄光、傭兵澤田謙也と再び拳を交え、元秋の部屋を無理矢理って(笑)
ラスト、影を追い込んで行く所って『A計劃』のロケ地じゃない?
なんか見覚えのあるような景色が・・・
唐季禮なんかより、揚子監督との方が相性良いのかも大哥。
すごく面白い
ジャッキーも敵もおじいちゃんだがめちゃくちゃ元気で大暴れだ。ストーリーも面白い。敵が頭が良くて警察もバカではなくて、すごくいい。この監視カメラだらけの社会でいかに監視の目をかいくぐって大それた犯罪行為をするのか描かれている。それでもちょっと無理があるような気もするのだけど、こちらの想像が及ばないのでいい。
特捜班の地道な捜査っぷりが丁寧だし、それを記憶にとどめる敵のおじいさんもすごい。大怪我しているはずなのに元気で、シャブでもやってるのか。
ジャッキー映画の新たな名作!
『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』の大ヒットで明けた2025年のラストを、まさか再び香港映画が華々しく締めくくってくれるとは!
うれしい驚きでした!!
昭和生まれとして、ジャッキー映画はじゃっかん義務感で観に行ってしまっていたのですが、本作は本当に観て良かったです。
香港映画というと、脚本なしで現場で即興的に組み立てていくものなのかなと思っていたんですが、本作はよく練られていて伏線回収も丁寧。
ルールより前に人間であることを大切にするジャッキーと、人間性よりもルールを優先する影、それぞれの疑似親子関係の対比もあざやかで、だからこそ結末に至るチームプレーにもものすごくカタルシスを感じられました。
ジャッキーについても、年齢や立場相応の「指揮官役」「師匠役」としての存在感をしっかりと示しつつも、終盤の畳みかけるようなバトルシーンでは伝説的アクションスターらしさをいかんなく発揮!
老いたジャッキーも味わい深くて大好きですが、やはりアクションをしているときのジャッキーは良いですね! 誇張ではなく、あの瞬間だけ10歳以上若返って見えました!!
また、きっちり自分の見せ場を作りながらも、ラストは若者に譲る謙虚さも最高! リスペクトが止まりません!!
一方の影役のレオン・カーフェイも抜群でした。沈着冷静で頭脳明晰、さらに戦闘力も高いという伝説の殺し屋ながら、どこかで育てた子供たちへの情も持っているような……なんとも奥深いヴィラン。
その息子たちのイケメンぶりと身体能力の高さも良かったです!
ストレートなアクションシーンだけでなく、市民に溶け込み犯人を捜す潜入捜査官としての特訓シーンなんかもあり、それを生かして気づかれずに密かに監視するという緊迫の捜査シーンにきちんとコストがかけられていた点も見ごたえにつながっていた気がします。
気になった部分はほとんどありませんが、些細な点を書いておきます。
・AIのスイッチオフにしっぱなし問題
序盤にて捜査本部の女性司令官がAIをオフにするよう指示をしますが、それから終盤までオフにしっぱなしだったの!? と気になってしまった。もっと早くオンに戻しておけば、状況は変わったような……(ストーリー的にはオフにしとかないといけなかったんでしょうけど)。
・日本人悪役問題
香港映画ではよくありますし、さらに本作は香港と中国の共同作品ということなので、まあ、しょうがないんでしょうね。
・影の息子、あと1人はどこいった問題
たしか、影の手下になっていた義理の息子は5人いたと思います。そのうち、双子は影に殺され、他の2人はジャッキーにランドリーで倒されました。あれ、あと一人いなかったっけ? と思ったのですが、どっかいっちゃったんでしょうか。
(情報量が多い映画だったので、私が普通に見落としているだけかもですが……)
・サービス精神旺盛すぎ問題
これはマイナスじゃないんですが、とにかくこれでもかとジェットコースターのように見所が連発される映画なので、見終わったあとにどっと疲れました……。
以上です。
いやぁ、いいもの観れました。
ラストで続編の臭わせもあったので、楽しみに待ちたいと思います!!
久々に満足度の高いジャッキー映画
レイトショーにて先ほど鑑賞済みです。時間帯のせいか客足はまばらでしたが客層は根っからのジャッキーファンの様な方々ばかり。
最新技術VS古参の技術という構造から個人的には好きな設定で、若手と老練スターのアクションを堪能出来ました。
アクション以外の追跡シーンやレオン•カーフェイとのアパートでのシーンも緊張感が伝わってきて約2時間半、引き込まれっぱなしでした。
思った以上にジャッキーのアクション(直近の作品では少し物足りなさや過剰なコミカルさを感じてました)が観れて満足です。
実は双子じゃなく三つ子だったという設定には若干の冗長さを感じましたが、全体的には良い映画を観たな、という感想です。
個人的には作品のシリアスさの余韻とNG集(お約束なんでしょうが)とのギャップを感じ、無くてもよかったのかな?と思ってしまいました。
劇中以外の様子が垣間見えて嬉しいは嬉しいのですが‥‥。
続編ありきの脚本だったのでしょう。期待したいのですが仕上がり面で息切れせず、ぜひ最後のセリフのようにescalateしてほしいです。
アクションスターとして覚醒したレオン・カーフェイの悪役ぶりが堪能できる
監視カメラとAIを駆使した捜査システムを撹乱しつつ、4人の強盗犯が、アクロバティックな身のこなしで警察の追跡をかわしていく冒頭のアクションシーンから、一気に作品の世界に引き込まれる。
サイバー犯罪に、昔ながらのアナログな追跡術で立ち向かおうとするアイデアは面白いし、ジャッキー・チェン演じる老刑事と、彼の因縁の相手である若い女性刑事とのバディぶりも楽しめた。
街中でチラリと横顔を見かけただけで、不鮮明な写真しか手掛かりのなかった「影」を特定してしまうというのは、いくらなんでも話ができ過ぎているが、その後の、彼が住むアパートの部屋までの追跡劇は、ゾクゾクするようなスリルとサスペンスを味わえたし、老刑事や女性刑事と「影」との交流ぶりも、ヒリヒリするような緊張感に溢れていて見応えがあった。
アパート内での老刑事と刺客との格闘に続いて、傭兵部隊による警察本部の襲撃と、養護院での「影」と殺し屋達との激闘が並行して描かれる中盤の見せ場も、アクション映画としての醍醐味を堪能できるし、「影」と息子達との確執が浮き彫りになる展開からも目が離せなくなる。
何よりも、二枚目のイメージが強かったレオン・カーフェイが、すっかり老け込んだ上に、悪役を演じていることには驚かされたし、狡猾で冷酷な暗殺者ぶりが、思いのほかサマになっていることにも、二度、驚いてしまった。
当然、スタントを使っているとは言え、歳の割には体も良く動いているし、何十人もの殺し屋をナイフ1本で血祭りに上げていく鬼気迫る姿や、ジャッキー演じる老刑事と肉弾戦で互角に渡り合う様子からは、「第二のリーアム・ニーソンか!」と思えるほどのアクションスターぶりを感じ取ることができた。
彼が演じる「影」のキャラクターにしても、養護院で逮捕されたかと思ったら、警護の警察官達をなぎ倒して逃走し、老刑事との一騎打ちで、ようやくカタがつくのだろうと思ったら、なんとジャッキーまでも倒して逃走するなど、そのしぶとさとしつこさは呆れるばかりで、逆に、ヴィランとしての強烈な魅力を放っていたように思う。
てっきり、何かの伏線になるのかと思っていた「警察官として市民を助けたことによる任務の失敗」というエピソードが、台詞の形でしか回収されなかったことには物足りなさを感じなくもないが、それでも、チームとして結集した警察の面々が敵を包囲するラストの展開には、思わず胸が熱くなってしまった。
もう一つの伏線かと思われた、「影」の息子が死ぬ間際に呟いた英単語の意味は、どうやら次回作で明らかになるようなので、今は、それを、楽しみに待つことにしよう。
ロートルvsロートル
またこのジジイが強いわ、しつこいわ、しぶといのなんのって
冒頭のスタイリッシュスパイアクション的なシーンも見応えバッチリ
ただねぇ、展開が早すぎてよく分かんない
双子?じゃなくて三つ子?
そもそもロン毛眼鏡君は逃げてね?
続編あるのかな?
まだまだ現役っすね成龍師父
ジャッキーとレオンのベテラン、若手達の勢いあるアクション
【イントロダクション】
ジャッキー・チェン、レオン・カーフェイ出演。隠居生活中の追跡のエキスパートが、伝説の元暗殺者率いるサイバー犯罪集団を追うべく、若き精鋭を集めた追跡チームを結成する。
監督・脚本は、ジャッキー主演の『ライド・オン』(2023)も手掛けたラリー・ヤン。
中国にて4週連続興行収入ランキング1位を記録する熱狂的な盛り上がりを見せた。
【ストーリー】
マカオ。ネオン煌く華やかな街の裏で、正体不明のサイバー犯罪集団が暗躍していた。司法警察局は、AIプログラムを用いた追跡捜査を駆使するが、天才ハッカー・熙蒙〈シーモン〉(ツーシャー)による監視カメラ映像の差し替えにより、彼らを取り逃がしてしまう。
警察は、彼らが手に入れたのが富豪実業家の仮想通貨口座の暗号化キーだと知ると、マカオタワー内のデジタル資産管理会社に現れると推測する。やがて、サイバー犯罪集団がマカオタワーに侵入すると、彼らは予想外のデータとして、15億香港ドル相当の仮想通貨を発見する。彼らはリスクを犯してデータのコピーを取った為に、駆け付けた伍耀磊〈ウー・ヤオレイ〉(ワン・ズーイー)率いる警察と戦闘になり、高級ホテル、ウィン・マカオへの逃亡を余儀なくされる。しかし、シーモンによる監視カメラ映像のハッキングと、メンバーの巧みな変装技術によってその後の警察の追跡を躱し、姿を消した。
彼らを束ねているのは、“影”と呼ばれる伝説の暗殺者・傅隆生〈フー・ロンション〉(レオン・カーフェイ)だった。彼は孤児院にいた5人の子供達を養子として迎え入れ、彼らを凄腕の犯罪集団に育て上げたのだ。しかし、マカオでの一件では、計画外のデータコピーによる警察との鉢合わせ、胡楓〈フーフォン〉(ジュン-SEVENTEEN-)のピアスのミスで危うく正体がバレそうになり、援護したフーもまたマカオタワーで売店の店員に写真を撮られてしまった。その事に怒りを露わにしたフーは、フーフォンとシーモンを責め立て、シーモンの兄弟である熙旺〈シーワン〉(ツーシャー)に止められる。
かつて暗殺者として追われる身だったフーは、物乞いをしていた幼いシーワンに救われ、彼の居る廃園寸前の児童保護施設を救うべく、強盗によって得た金で施設に資金援助をしていたのだ。
一方、フー達を取り逃がし、なす術の無い警察は、一線を退いた追跡のエキスパート・黄徳忠〈ホワン・ダージョン〉(ジャッキー・チェン)に頼る事になる。隠居生活で多頭飼育している犬の散歩に向かうホワンを、若き女性警察官・何秋果〈ホー・チウグオ〉(チャン・ツィフォン)と、彼女に密かに想いを寄せる同僚の劉錦肖〈リウ・ジンシャオ〉(ジョウ・ジェンジェ)達が密かに尾行する。しかし、ホワンはチウグオ達の尾行を容易く見抜き、逆にコンタクトを取ってくる。
司法警察局へとやって来たホワンは、膨大な監視カメラ映像の中から、犯人グループの背丈や仕草、そして“監視カメラを確認した”という行動から、瞬く間に実行犯4人を特定する。そして、店員の撮ったブレた写真から裏で糸を引くフーの存在を察知する。
ホワンはローテクな手法を好み、フーを追跡すべく、チウグオやリウを含めた追跡チームを結成。自らの追跡のノウハウを叩き込み、街にて追跡調査を開始する。そして、追跡15日目、遂にホワン達は市場で買い物をするフーの姿を捉えるのだった。
【感想】
142分という長尺だが、テンポ良く進むストーリーと絶えず展開されるアクション、意外な展開の連続に、尺の長さを感じさせなかった。
また、共に老齢ながらも、ジャッキー・チェンもレオン・カーフェイも体を張って頑張っていた。クライマックスでの一騎打ちシーンの壮絶な戦いは必見。
一方で、ホワンとチウグオ、フーとシーモン&シーワンとの擬似親子関係、フー達の計画の真の狙いや裏切り、チームプレイによる追跡劇と逃亡劇と、非常に要素が多く、少々混乱させられる点もあるにはある。しかし、その要素の多さが作品の面白さや尺の長さを感じさせないテンポ感にも繋がっているので、一長一短といった所か。
とにかくアクションシーンの力の入れ具合が素晴らしく、ベテランも若手も、皆よく動く。近接格闘からナイフアクションにガンアクション、棒術に至るまで、多種多様なアクション演出が拝めるのも非常に贅沢。
一方で、地味になりがちな追跡捜査シーンも、メンバーのあだ名やコミカルなやり取り、フーを発見してからのバレる・バレないのハラハラさせる展開と、緩急のバランスの付け方が素晴らしく、アクションだけじゃない本作の確かな魅力を感じさせた。
クライマックスでフーを追い詰める際、チウグオの元に仲間達が集結していく様子は、『アベンジャーズ』のような安心感と盛り上がりがあった。序盤でホワンが語ったように、狩りとはチームプレーなのだと感じさせられる。
警察の捜査にAIが用いられているというのも現代的なアプローチだと思った。ローテクとハイテクを合わせた捜査でフー達を追い詰める様子には、単にAIを悪として排斥するのではなく、共存の道を模索する姿勢に好感が持て、これからの時代の刑事モノのスタンダードになっていくのだろうなと感じた。
残念なのは、犯罪集団にアイドルやイケメン若手俳優を起用し、序盤こそパルクール風のイケイケ逃亡アクションを展開していたにも拘らず、クライマックスではジャッキーの足止めをした2人以外はアッサリ捕まっていたりと、せっかくの動ける若手を最後まで活かしきれなかった点は勿体無いと感じた。彼らにまで見せ場を与えたら、流石に要素が多くなり過ぎる気もするが、そもそも本作は詰め込み過ぎなくらいの積載量なので、大差無かったとも思うのだが。
【ジャッキーだけじゃない。豪華絢爛な出演陣】
70歳を超えたジャッキー・チェンの相変わらずのアクションスターぶりを堪能出来るだけでも、鑑賞料金分の価値がある。
追跡のエキスパートとして、ローテクな手法を好み、メンバーに変なあだ名を付ける悪癖があれど、リーダーとして頼もしく、チウグオとの擬似親子関係には胸を熱くさせられる。フーが“影”として裏稼業を行なっているのと対比するように、ホワンもまたかつての自分の青臭い正義感から死なせてしまった相棒の娘であるチウグオの人生を、人知れず“影”として見守り続けてきたというのは熱い。クライマックスで若手達を相手に棒術アクションを繰り広げる姿もコミカルで往年のジャッキー・アクションらしさに溢れている。
レオン・カーフェイ演じる“影”ことフー・ロンションのラスボスとしての存在感、レオンの熱演ぶりが凄まじい。シーモン達養子を犯罪集団に育て上げながらも、その奥底には不器用ながらも確かな“親子愛”が存在しているのが、彼を単に冷酷無比な悪役に留めない魅力に繋がっている。また、凄腕のナイフ使いという設定も良い。思えば、今年日本公開された『トワイライト・ウォリアーズ/決戦!九龍城砦』(2024)でも、テレンス・ラウ演じるソンヤがナイフ使いとして大活躍していたが、香港アクション映画界ではナイフ使いがトレンドなのだろうか。
ただし、警察署への襲撃部隊が銃で武装してホワン達とガンアクションを繰り広げていたのに対して、孤児院跡地でロンションを襲う刺客達が、皆ナイフや斧という近接武器しか持っていないというのは、脚本の都合を感じた。擬似的な親子の情があろうと、本当に伝説の暗殺者を葬ろうというのなら、こちらにこそ銃で武装した部隊が必要だと思うのだが。
シーモンとシーワン、そしてミッドクレジットで判明する“3人目の兄弟”と、1人3役を演じたツーシャーの熱演も見所。特に、シーワンとシーモンは別人に見えるくらいの演じ分けを披露しており、彼の存在もまた本作において欠かせない。
双子設定かと思いきや、ミッドクレジットで三つ子だと明かされる展開は、よくある話だが面白くはある。勘の良い人ならば、過去回想シーンやシーモンのチャット相手の様子で気付けたのかもしれないが。
ヒロインであるツイグオを演じたチャン・ツィフォンは、男だらけの本作を彩る。幼さの残る顔立ちは、若く無鉄砲なチウグオの姿と重なるし、ホワンとの擬似親子関係にほっこりとさせられる。ホワンとフーの言う通り、喧嘩も強かった。
【総評】
ベテランと若手、双方による気合いの入ったアクションと、目まぐるしく展開されていくストーリーに、最後までスクリーンに釘付けにされた。
ミッドクレジットで、ホワン、フー、チウグオに懸賞金が掛けられた事で、続編を作る気満々な幕引きには少々冷めはしたが、このクオリティで“次”があるのなら、また劇場に足を運びたいと思う。
バイオレンスとアクロバティック格闘!最高!
バイオレンスとアクションの強度が凄まじく映画館で観て大正解と思える映画でした!
エンディングの映像まで大好きな要素の全てがギュッと詰まっていたこと、ジャッキー・チェンとレオン・カーフェイのアクションシーンが想像をはるかに超える圧倒的な力を放っていたことにも感涙です!
昔ながらの捜査追跡班で指揮をとる元刑事(ジャッキー・チェン)の過去にも現在の姿にもホロっとさせられ、
元暗殺者の通称"影"(レオン・カーフェイ)の不死身で圧倒的悪のカリスマぶりに震えました。
血なまぐさいバイオレンスも超絶クールなアクロバティックな格闘も最高です!
また、捜査班とサイバーテロ集団の中で対比して描かれる仲間たちとの疑似家族的な関係性、その中にある信頼や愛情、仲間への敬愛の念も良きスパイスでした。
捜査班の主メンバー、犯罪集団の主メンバーともにとても魅力的に演出されいました。
これら多様なエンタメ要素がちりばめられていて、ストーリー展開のスピード感とともに飽きることなく楽しめる映像に大満足です!
途中、"ちょっと一息つきましょう"的に挿入される過去エピソードの時間が観る側にとってほんとのブレイクタイムになってた印象です。
余談ですが、
サイバーテロ集団の若者たち、次々に変装しながら逃亡するシーン、MVかと思うくらいクールなカットの連続で、それらがあまりにもカッコ良くて笑いました!(パンフレットに掲載されていなかったことが残念!)そんな遊び心も最高です!
矛盾なのか超展開なのかがわからない
正直、「そんなにいい映画か?」と思った。
善(ジャッキー・チェン、警察官)と悪(レオン・カーフェイ、強盗団)の両面からドラマを進めるという筋立てはすごく良かったと思うが、積載量をオーバーしている印象を受けた。
女性警官が努力と忍耐によって手柄を立てていくサクセスストーリーと、犯罪者集団の任侠ものという二つの側面があり、複雑な構成をしている。
レオン・カーフェイが息子として愛した双子(実は三つ子だったけど)の孤児を殺す流れがわかりにくい。観終わった後にしばらく頭の中で整理しないと繋がらなかった。テンポを良くし過ぎて繋がってこない雰囲気で楽しむ映画な気もするが、それにしても芯になる部分は丁寧にやってほしかった。
真に正面から向き合って親子のようになったジャッキーと女性警官に対し、レオンは暴力によって孤児たちを従えていた、なら対比としてわかりやすいと思う。
のだが、レオンはレオンで愛情を持って接していたので、それがストーリーがわかりにくい大本だと思う。感情が矛盾しているような気がするし、画を優先してすっ飛ばした展開にしている部分も多い。
犯罪者の四人がアイドルグループみたいなイケメン集団で過剰過ぎるくらいの細かなカット割りでアクションを魅せていく冒頭のシーンに、一番違和感を感じた。捕まる時は見せ場なく呆気なく逮捕されてるし、「すごくカッコいいけど大したことしてないな」と思ってしまった。あと、殴り合いをしているのに顔が綺麗すぎる。
あと、ラストシーンで捜査チームがレオンを追い詰めるシーンは日本の刑事モノみたな演出と音楽の入り方をしていて苦笑してしまった。レオンは追い詰められる前に戦って切り抜けたらいいじゃん、と少し冷めた気分。
ジャッキー映画は「フォーリナー」で失望したが、今作ではシリアスながらもどこか懐かしいコミカルな要素もあってそこは良かった。
いや、けど、やっぱりライフルを握るジャッキーは……見たくなかった……かも。
クライムミステリーとしては難しい部分はあるが、一気に駆け抜けるパルクールっぽさがあった
2025年の中国&香港合作の映画(141分、G)
リメイク元は2007年の映画『Eye in the Sky(監督:ヤン・ナイホイ)』
サイバー犯罪に関わることになった「追跡のプロ」を描いたクライムアクション
監督&脚本はラリー・ヤン
原題は『捕風追影』で「風を捉えて影を追え」、英題は『Shadow’s Edge』で「影の刃」と言う意味
物語の舞台は、中国・マカオ特別区
サイバー犯罪の捜査にあたっているマカオ司法警察は、ある犯罪グループを追って、捕獲作戦を実行していた
相手は複数人の男たちのようで、ある金庫から何かを盗む目的でホテルへと潜入を開始していた
司法警察のサイバー班の責任者・ワン部長(ラン・ユエティン)の指揮の元、サイバー班と実行部隊が連携を取っていたが、敵の陽動作戦にハマり、さらに防犯カメラのシステムをハッキングされてしまい、相手を取り逃してしまった
局長のカル(メルヴィン・ウェン)は、かつて「追跡のプロ」と呼ばれていたホワン(ジャッキー・チェン、若年期:グ・ソドン)を呼び戻すことを決め、彼の行方を追って、テオグオ(チャン・ツイフォン)と同僚のジンシャオ(ジョウ・ジェンジェ)が追跡を開始していた
だが、あっさりと尾行はバレてしまい、ホワンは思惑通りにマカオ司法警察に力を貸すことになった
彼は「追跡班」の再結成を必要とし、テオグオ、ジンシャオを筆頭に9名で構成されるチームを作り上げた
彼らの任務は街に溶け込むことであり、「影(のちにフー・ローシャンと判明、演:レオン・カーフェイ、若年期:バル・ジータン)」を特定することだった
追跡が始まって15日が経った頃、ようやく「影」を宝西市場にて見つけることに成功する
追跡班はホワンの指示に従って距離を保ちながら、顔の割れていないテウグオを最前線に送り込む
そして、テウグオは落とし物を探すふりをしながら、水溜まりに映った「影」の顔を捕捉することに成功する
さらに、住人を装って「影」と一緒にエレベーターに乗り込むのだが、その行動を危険だと感じたホワンは、彼女の父親のふりをしながら、「影」と日常会話を交わすことになった
「影」は思うようには動いてくれないものの、ホワンの仕掛けによって部屋番号を特定することができた
そして、チームは「影」の動く方向を見定めることになったのである
物語は、かなり登場人物の多い作品で、冒頭では誰が誰なのかが把握しづらい
それでも、主要メンバーはパンフレットにも載っている15人程度が識別できればOKで、それ以上を調べようとしても、なかなか情報を得ることはできない
マカオ司法警察VS「影とその息子たち」と言う構図になっていて、「影」の養子が6人登場する
その中のシーワンとシーモンが双子(一人二役、演:ツーシャー)なのだが、武闘派&ドライバーが兄のシーワンで、メガネのハッキングが弟であると認識できれば良い
ポストクレジットでは、3人目となるシータイが登場するのだが、この人物が次作以降に登場するキーとなる人物で、おそらくはホワイトハッカーであると考えられる
ホワンはこの男と繋がっていて、最後には「多国間追撃任務」が発令されたことが仄めかされていた
映画は、老人二人のアクションに加えて、「影軍団4人のパルクールっぽいアクション」も見どころとなっている
展開がかなり速く、テウグオと「影」のスマホの遠隔ハッキングが何のために行われて、どうなったのかは把握しづらいように思えた
この一連のシーンは、シーモンがホワンとテウグオを怪しんで仕掛けたトラップで、彼の操作するモニターには、テウグオのスマホの内部が見られるようになっていた
おそらくはそのスマホの情報を本部で抜き取った際にバックドアが仕掛けられる仕様になっていて、それが本部襲撃の足掛かりになっていた
シーモンは「影」に問題ないと嘘をつき、そしてシーワンにチャンスを与えていた
この段階で「影」はシーモンの目論見に気づいていて、そこからは「シーモンの送り込んだ傭兵との対決」が繰り広げられていく
冷遇されていると感じていたテウグオは、まさに「ホワンの切り札」であり、さらに彼女の踏み込み過ぎた一歩と言うものが致命傷にもなったりもする
かなりの知能戦にもなっていて、追撃任務の緊張感というものもうまく表現されていた
勝ち気に迫るテウグオを宥めるための回想シーンは胸熱の展開で、それをスタッフ全員が聞いていて決意を新たにするシーンも良かった
多くの犠牲者を出し、テウグオを想っていたジンシャオの殉職などもあった
ラストの集結にて、テウグオが「アルパカ」を想起するシーンがあるのだが、彼の後ろ姿だけが瞳に映っていると言う演出は涙なしには見られない
いずれにせよ、現代的なサイバー犯罪を取り扱いつつ、ラストが「前時代的な落とし所になっている」と言うのはうまい構成で、犯罪に対するジェネレーションギャップというものもうまく構成されていたと思う
暗号資産で12単語の入力が必要と言うのはMetaMaskなどで暗号資産を管理したことがある人なら知っていると思うので、経験者はニヤリとしてしまうシーンだと思う
最後の単語が「Escape」と思わせておいての「Escalate」と言うのもセンスが良くて、次作以降では「行方不明なのに警察のサーバーに管理されている15億米ドル」を中心に展開していくのだろう
今作ではモブに近かった局長あたりの活躍の場があると思うし、また脱獄すると思うので、さらなる「Escalate」を楽しめるのではないだろうか
そう言った意味において、20年は無理だと思うものの、続いて欲しいシリーズだなあと思った
躍動する71歳のジャッキーに脱帽❗️
最新鋭のAI捜査機器が敵に乗っ取られて役に立たなくなった時に求められたのは、かつての老練な刑事の経験だった…これだけでもう泣ける。
部分的に回転数を変える例のカメラの撮影技法などを含めて、いわゆる“香港大活劇映画”なんだけど、それがイイ❗️
相変わらずジャッキーに敵対する相手もやたら手強く、そしてめちゃくちゃタフ。特に相手の親玉のナイフ使いはバケモノレベル。まあ、ジャッキーもそいつらに全然負けてないんだけど😛
そして変装シーンが歌舞伎が何かの早がわりのようで思わず笑っちゃうくらい凄い。そして火薬の量の多さ、割れるガラスの枚数、ぶっ壊れるクルマの台数。どれをとっても。まさにジャッキー映画です👍
多少のツッコミどころなんて、この映画にはピリッと来るくらいのスパイスのようなもの。キチンとした整合性を求める方がおかしい。
そしてお約束の“エンディングのNGシーン”と“続編へのフリ”もあり、もう完璧です。
PS 太ももを刺されただけで出血死するアルパカくんに対して、首を刺されても包帯を巻いただけですぐに現場に駆けつけるジャッキーはもう反則だろ笑
Dive
骨太なジャッキー映画が観れそうでワクワクしながら鑑賞。
特典はステッカーシールで果果でした。
ハイレベルなアクションに、怒涛の勢いで進んでいくストーリー、攻守共に魅力的すぎるキャラクターと隙のない作品で超楽しかったです。
初っ端からとんでもスピードのアクションがお出しされ、パルクール的に狭い空間を駆け回る爽快感がありますし、エレベーターの中でのバチバチの殴り合い、ダイナミックにバンジーしていったりと止まる事なく派手なものがやってきてニヤケが止まりませんでした。
警察サイドも負けじとバンジーしていきますが、ここのCGがなぜか安っぽいのが面白かったです。
アクションも素晴らしいんですが、敵サイドの早着替えや変装のスピードが楽しすぎて、付け髭やカツラや服の変え方のパフォーマンスガエゲツなく、ジャニーズの早着替えを観ているかのようでした。
AIと共存しながらの捜査が頓挫し、さてどうする?といったところで歴戦の猛者であるジャッキーを呼び出す訳ですからそりゃあワクワクしますし、茶目っ気を見せながらも隙を見せないジャッキーに痺れてしまいます。
多数の監視カメラから犯人サイドの変装を見破るところとかチートすぎました。
そこから地道な捜査パートになっていきますが、過去にバディを組んでいた相棒の娘の果果と行動を共にしますが、その中で揉めたりもしつつ、新たなバディとして関係性を構築していく様子が良かったです。
自分の行動がきっかけで相棒が死んでしまったというところを悔やんでいるというのを伝えるシーンは熱かったです。
チーム全体の行動を管理しながらあだ名をつけるところなんかレトロで良きです。
バトルから捜査ものまで満遍なく抑えているんですが、更には大爆発からの室内集団戦まで持ってきてるもんですから興奮が止まりません。
トラックでバチコーン警察本部に突っ込んでからの銃撃戦でぶっ飛ばしていき、あらゆるところに爆弾をばら撒いて大爆発させ、近接戦闘ではナイフに銃に拳になんでもござれの暴れっぷりで良かったです。
ジャッキーは若者相手にどう戦うのか?と思いましたが如意棒を振り回せて牽制し、威力のある打撃をお見舞いし、器用に洗濯機の中に敵をぶち込むなど多彩な技がたくさん出てきて最高でした。
今作の最強の敵である影の尋常じゃない強さとタフさは「トワイライト・ウォリアーズ」を彷彿とさせるチートっぷりが感じられて最高でした。
シンプルな戦闘面では息子達を圧倒しますし、大人数の戦闘にナイフ一本で制圧していきますし、いくら刺されよう燃やされようと蘇りますし、手錠や足枷なんか無意味ですし、不意打ちも真っ向勝負も強いときたもんですから凄すぎました。
ジャッキーとレオンのタイマン勝負がこれまた激アツでした。
とにかく拳と拳の殴り合い、CGも何もないスタント1本勝負のストロングスタイルで突き抜ける圧巻の勝負は手に汗握りましたし、どちらも大ダメージを負いながらも戦い続ける姿勢がカッコよかったです。
終盤の展開も今までやってきたことの集大成が詰まっていて良かったですし、王道な集まり方もやってくれてこれまた痺れました。
展開的には続編も全然作れそうな終わり方でしたし、エンタメど真ん中のライド感が楽しすぎました。
香港アクションが光りまくりの大傑作でした。
鑑賞日 12/13
鑑賞時間 13:35〜16:05
ノンストップアクション大作
時間を忘れて見入ってしまう映画というのは間違いなく面白い映画。
140分という尺の長さを全く感じさせない、一瞬たりとも目を離せないノンストップ・アクション。老兵は死なず、再び戦場に。
恐らくジャッキー・チェン目当てで見に行く人が大多数だと思うけれど、ジャッキー・チェンのファンでなくともこれは今年必見のアクション大作です。
監視カメラとAIの進化で廃止された追跡捜査班が、ハッキング被害を契機に伝説のOB捜査官(ジャッキー)を呼び戻して再結成。前半は、子供世代の若者達を率いるジャッキーと「影」の率いる犯罪集団との息詰まる頭脳戦。
後半は、ワイヤーアクションあり、ガンアクションあり、肉弾戦あり、爆破シーンありの息つく暇も無いアクションの連続。カーチェイスも入っていたら満点だったかも。
別行動をする影とその息子達。それぞれを追う警察。別々の場所で繰り広げられるアクションシーンが、それぞれ途切れなく、間延びせずスムーズに繋がっていく展開も見事だった。
若手俳優達のスタイリッシュな犯行・逃走シーンも決まっているし、ジャッキー、レオンの肉弾戦もまた見物。若手は死んでゆくのに、老兵2人が双方共に不死身なのはご都合主義的だが、レオンの快演、無双ぶりはここまで突き抜けると気持ちがよいというもの。
動物園のコードネームで呼ばれる即席の追跡チームが追い詰めた狼に手錠を嵌めたのは子豚ちゃん(チャン・ツィフォン)というのは、あの寓話をもじった設定?子豚ちゃんの強さと弱さの絶妙な塩梅がグッドでした。AIとの連携プレーもこれからの警察アクションもののスタンダードスタイルになるのかも。
合間合間に挟まれる世代を超えた友情、愛情のやりとりも小気味が良く、話の筋を邪魔しない。最初から最後までテンポ良く駆け抜けた感じ。
是非、続編を。
これぞ!!!!!
息をつかせぬアクションから始まり、中だるみもなく最後までとことん楽しませて貰いました!!!
ストーリー、アクション、全てが完璧、これぞ我々が求めていたジャッキーチェンの映画だけど、ちゃんと現代だった。
心底凄い、続編滅茶苦茶に期待してます。
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12/20追記
2回目の鑑賞
初回はその場の勢いでレビューしましたが、2回目なので少し落ち着いてもうちょっとレビューらしく。
アクションシーンの素晴らしさもですが、やはり黄と果果、傅と息子たちの疑似親子愛が並行して描かれている部分が本当に素晴らしいかった。
黄、果果、傅の3人で食事するシーンがとても好きです。
「誰にも言ってない」傷のエピソードの時の果果の表情、「これが父親だ」と言った傅の表情なんて。
脚本、キャスト、アクション全てが本当に完璧。
真面目に映画館で絶対に観て欲しい!
【”時代は変わっても、ルールはルール。”今作はITよりも人間の五感を信じる老刑事と彼に捜査方法を習う若き女刑事、そして老獪な強盗との関係性を描いたヒューマンアクション映画の逸品である。】
<Caution!内容に完全に触れています。鑑賞後にお読みください。>
■マカオが舞台。
「影」が率いる強盗団がITスキルを駆使して富豪の”ノート”を盗み出す。強盗団の天才ハッカー、ロン毛でイケメン身長175センチのシー・モン(ツーシャー)により監視映像をハッキングされた警察は、逃げる車を追うが交差点で忽然と消えた車に戸惑うばかり・・。
「影」が率いる強盗団は、”ノート”に暗号通貨口座の暗号鍵が入っていることを突き止め、No2のシー・ワン(ツーシャー:二役)と双子のシー・モンは「影」の反対を押し切り、マカオタワーのデジタル資産運用会社の大枚の仮想通貨を得る。だが、一瞬の逃亡の遅れにより「影」が率いる強盗団は追い詰められるが、「影」がホテルに入り追っ手を翻弄し逃がすが、その際「影」の横顔を、ホテルのバリスタが見てしまい、彼が老獪で冷酷で、20年前に果果(ホー:チャン・ツィオン)の父を射殺したフー・ロンション(レオン・カーフェイ)であることが判明するのである。
だが、警察はそこで手詰まりになり引退した熟練刑事、黄(ホワン:ジャッキー・チェン)に協力を求めるのであった。
◆感想<再度、Caution!内容に触れています。>
・冒頭の「影」が率いる強盗団の強奪シーンが、マア凄い。MIPもビックリのワイヤーを使ってのビルの高層階からの飛び降りシーンや、強盗団の天才ハッカー、シー・モンが操る警察の監視映像のハッキングのシーンなどは、スリリングであり且つスタイリッシュである。”この後に登場するであろうジャッキー・チェンは大丈夫か!”などと、余計な事を考えてしまうのである。
・だが、ここからが凄かったのである。引退して犬の散歩を生業にする黄(ホワン)が警察に復帰し、彼は強盗団の手口を知ってから、まずは現在の警察の操作方法からは無くなっていた”追跡班”を復活させるのである。
ー ”捜査は足で情報を集めろ!”ではないだろうが、何となくIT頼みの捜査方法を批判している作りであるが、この映画自体がVFXに頼る事の多い昨今のアクション映画に対するジャッキー・チェンの想いを語っている気が、私はしたのである。-
■個人的に嬉しかったのは、フー・ロンションに黄(ホワン)の相棒であった父を殺され、警察に入るも事務担当だった果果(ホー)を演じたのがチャン・ツィオンだった事である。
あまり知られていない女優さんかもしれないが、「チィファの手紙」や「シスター 夏のわかれ道」での透明感あふれる姿が印象的な女優さんで、私は好きである。今作でもその存在感は変わっていないのである。
・黄(ホワン)は捜査の過程で果果(ホー)を捜査班に抜擢し、彼女に捜査のイロハを教えて行くのである。まるで且つての相棒への贖罪のように。彼は果果(ホー)に対して、特に”眼で見た事を脳内に記憶し、それを捜査の際に活用するという、人間瞬間記憶装置”のような五感をフル活用する方法を伝授していくのである。
・一方、香港の名優レオン・カーフェイ演じるフー・ロンションも、黄(ホワン)に近い考えである。自分の意に沿わなかったNo2の義理の息子シー・ワンを抱きしめながら、彼と出会った孤児院でナイフで刺し殺すシーンなどは、哀愁を帯びているのである。
更には、自分を追って来る果果(ホー)と彼女の助っ人に入る黄(ホワン)との、エレベーター内での緊迫感溢れるシーンからの、黄(ホワン)が咄嗟に部屋をオバサンから借りた部屋に招いて食事を作るシーンでの二人は、騙し合いながらも、どことなく知己のようにも見えるのである。
その夕食の間、果果(ホー)は二人の会話から、黄(ホワン)が父親の死以来、密かに彼女の面倒を見守っていたことを知るのである。その際の果果(ホー)の黄(ホワン)を見る表情・・。
・フー・ロンションが、No2の義理の息子シー・ワン亡き後に、逃げるシー・モンを改札口で抱きしめながら”時代は変わっても、ルールはルール。”と耳元で囁き、彼に刃を立てるシーンなども、昔気質の殺し屋の哀しさを漂わせるシーンである。
・そして、直ぐにフー・ロンションと、黄(ホワン)との対決は訪れるのである。フーを付けて来た果果(ホー)が、ダイナーでフー・ロンションに殺されそうになった時に駆け付けた黄(ホワン)とフーとの対決シーンは、正に身体を張ったモノであり、香港アクション俳優の矜持を感じるシーンでもあるのである。
特にダイナーでの二階での決闘から、床が抜けて一階に落ちて来るシーンなどは、マア凄いのである。レオン・カーフェイも、ジャッキー・チェンも、アクションのキレが凄いのである。
■そして、昔ながらの捜査をして来た警察は、到頭フー・ロンションを、多くの捜査員で取り囲むのである・・。
<今作はITよりも人間の五感を信じる老刑事と彼に捜査方法を習う若き女刑事、そして老獪な強盗との関係性を描いたヒューマンアクション映画の逸品なのである。>
■エンドロール中では、いつものようにNG集が流れるのであるが、その中で感心したのは、ジャッキー・チェンがアクションシーンの後に、チャン・ツィオンに対し”スタッフにお礼を言いなさい。”と言い、彼女が頭を下げるシーンが入っていた事である。
ジャッキー・チェンが世界中にファンがいる理由が良く分かるシーンだと思う。
■更に驚いたのは、その後に流れた”双子だと思っていたシー・ワンとシー・モンが実は三つ子であること”が明かされる回想シーンである。
三男が幼少期に外国人の親に養子として迎えられたことが描かれているからである。
アンナシーンを見せられたら、続編を期待してしまうではないか!!!
これぞジャッキー映画の真骨頂!
ここ数年ジャッキー・チェン出演作はおそらく全て
鑑賞してきたが最も面白かった。
やはりジャッキーカンフー映画で育ってきた私としては
老いてもなおキビキビとした動きでアクションをする
ジャッキーが観たいので、その需要をしっかり押さえて
くれているし、そこにはコミカルさを交えて深刻に
なりすぎないところも好き。
それから、敵役レオン・カーフェイが最強且つ最凶!
絶対死なないし、どんな状況であれ逃げおおせる。
ジャッキーと4つしか違わない年齢だが、
ジャッキー同様、アクション時の動きがまだまだ現役。
悪役としての佇まいも、本当に恐ろしさを滲ませた演技で
大変恐れ入った。
チャン・ツィフォンはほとんど仏頂面だが、
もともとカワイイ人だし、後半は良い表情になっていく
のが良い。アクションも軽やかで素晴らしいし、
今後も期待したい俳優だ。
つくりこまれたアクションシーンがやはり見所ではあるが
脚本もしっかりしているので、最後まで全く飽きない。
そしてジャッキーからチャン・ツィフォンへ
追跡のスキルや刑事魂を継承していく的な流れと
実際の俳優としても映画同様に育てていこうとしている
ところがエンドロールで垣間見え、グッときた!
エンドロールのNGシーン、大好き。
ただ、続編あるよ〜的な臭わせはいささか食傷気味。
今後もジャッキーの活躍に期待!!
あまり期待を持たず見た結果
ジャッキー世代なので、
一応観とくか。的な感じで行ったら
いやー面白かった!
ジャッキーも、もうお年もそれなりなんで最近の映画ではアクションが編集頼りな感じが否めないところがあったけど…
まだまだ活けるじゃん!あの年であれだけカラダ張ったアクションはスゴイ!見習わなければ。
ストーリーも良く出来てるし続編を匂わせてるので期待!
一方で、これどこまでリアルなんだろう?と思うと、彼の国に対して危機感も感じるけど…
この映画、当たりです!
どこかで観た覚えがある様なキャラクター設定やお話だし、CGもちょっとセンスが古い。
だけど、面白かった!! この映画当たりです!
キャラクター設定は浅いんだけれど的確なので、それなりにキャラが立っている様に感じられる。
お話もやりたい事を盛り込み過ぎなんだけど、整理されているで置いてきぼり感がなかった。
アクションは基本カンフーなんだけと、スタイリッシュでテンポも良く魅せます!(ジッキー71歳であのアクション!)
お馴染みのNG集もあるし、エンドロール後の「実は◯◯」シーンまであって、お腹一杯になりました!
イケメンは見分けがつかない
「運転手と○○(思い出せない)は双子!」と言われたものの
え?双子?居たっけ?双子…?
そしてパンフを見てやっと、長男と次男?が同じ俳優だった事を知る。
ゴメン。まったく分かってなかった。
何なら他の義兄弟達も見分けられてなかった。
『スタントマン』を観ていた影響で、引っ張りだされた元刑事が
「俺の現役の頃は鉄拳制裁!!」とかやり出すのかと戦々恐々だったが
ハイテクが出し抜かれるので、ローテクで対抗という
それはそれでそうはならんやろと思わなくもないけれど
ラスト付近の、おれもいるぜ!みたいなノリとか
なんか観てると嬉しい映画だった。
容赦なく刺されたりで、モブには厳しかったが。
序盤のCGモロわかりのバンジー!エアークッションバイーンのシーンは
昔のジャッキー映画だったら、ほんとに飛び降りてそうだなと感慨
回想シーンはよく考えたら20年以内くらいの昔なのに
ジャッキー、声まで変わってくらいの別人だったのも
そこに技術を割く余裕がなかったのか
そして影の傅隆生
ちょっと超人過ぎんじゃない
50人くらいと乱闘、手負いになった状態で
養子と更に死闘を繰り広げ、屋敷内爆破ではあまりダメージなく
数日後に再び黄徳忠とタイマンで、散々殴られ刺されたのに
いろいろあったけど 私は元気です
犯罪者側が変装で服をバリィ!とやるのを観て
仮装大賞を思い出してしまったのは何故なのだろう
なんか感動してしまった
ジャッキー・チェンとレオン・カーフェイという往年の2大スターの競演だが、彼らがただの神輿ではなくガッツリと身体を張った見せ場がてんこ盛りの演出は衝撃的で心底感動した。
あの人達っていったい何歳w
さらにイケメン若手俳優たちのパルクールやハイテクを使ったスピーディで派手なアクションもあり、新旧しっかりとバランスが取れており、さらに泣かせる場面もあったりと極上のエンタメ作品に仕上がっている。
洋服の早着替えとか歌舞伎みたいな発想も見事!
日本でも「教場」や「コーチ」など中年期に入ったスター俳優が「教える」役回りになる警察ドラマが流行っている?が、まさに本作もジャッキーコーチによる追跡捜査のイロハを叩き込まれた若手警官たちが、時には失敗しながら最後はしっかりと成長した姿を見せるところが爆上がる。
追跡中のたった一度のミスも許されない強烈な緊張感は本当にドキドキが止まらなかった。
追跡者の顔を覚えられるだけでなく、イヤホンに手を当てたり、防犯カメラが動いたりするのさえも見られるのがNGってお互い物凄い集中力での戦い!
2組の擬似親子の設定も非常によく、やり方は異なるがそれぞれが父親代わりとして口には出さないがずっと陰で見守っていたり、子供達のために自らを犠牲にするなどカッコ良過ぎて、シブ過ぎて泣きそうになった。
エンドロールもお約束のアレがあり、ファンじゃなくても十分満足のいく作品になると思う。
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