「ジャッキー映画の新たな名作!」シャドウズ・エッジ 横浜太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ジャッキー映画の新たな名作!
『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』の大ヒットで明けた2025年のラストを、まさか再び香港映画が華々しく締めくくってくれるとは!
うれしい驚きでした!!
昭和生まれとして、ジャッキー映画はじゃっかん義務感で観に行ってしまっていたのですが、本作は本当に観て良かったです。
香港映画というと、脚本なしで現場で即興的に組み立てていくものなのかなと思っていたんですが、本作はよく練られていて伏線回収も丁寧。
ルールより前に人間であることを大切にするジャッキーと、人間性よりもルールを優先する影、それぞれの疑似親子関係の対比もあざやかで、だからこそ結末に至るチームプレーにもものすごくカタルシスを感じられました。
ジャッキーについても、年齢や立場相応の「指揮官役」「師匠役」としての存在感をしっかりと示しつつも、終盤の畳みかけるようなバトルシーンでは伝説的アクションスターらしさをいかんなく発揮!
老いたジャッキーも味わい深くて大好きですが、やはりアクションをしているときのジャッキーは良いですね! 誇張ではなく、あの瞬間だけ10歳以上若返って見えました!!
また、きっちり自分の見せ場を作りながらも、ラストは若者に譲る謙虚さも最高! リスペクトが止まりません!!
一方の影役のレオン・カーフェイも抜群でした。沈着冷静で頭脳明晰、さらに戦闘力も高いという伝説の殺し屋ながら、どこかで育てた子供たちへの情も持っているような……なんとも奥深いヴィラン。
その息子たちのイケメンぶりと身体能力の高さも良かったです!
ストレートなアクションシーンだけでなく、市民に溶け込み犯人を捜す潜入捜査官としての特訓シーンなんかもあり、それを生かして気づかれずに密かに監視するという緊迫の捜査シーンにきちんとコストがかけられていた点も見ごたえにつながっていた気がします。
気になった部分はほとんどありませんが、些細な点を書いておきます。
・AIのスイッチオフにしっぱなし問題
序盤にて捜査本部の女性司令官がAIをオフにするよう指示をしますが、それから終盤までオフにしっぱなしだったの!? と気になってしまった。もっと早くオンに戻しておけば、状況は変わったような……(ストーリー的にはオフにしとかないといけなかったんでしょうけど)。
・日本人悪役問題
香港映画ではよくありますし、さらに本作は香港と中国の共同作品ということなので、まあ、しょうがないんでしょうね。
・影の息子、あと1人はどこいった問題
たしか、影の手下になっていた義理の息子は5人いたと思います。そのうち、双子は影に殺され、他の2人はジャッキーにランドリーで倒されました。あれ、あと一人いなかったっけ? と思ったのですが、どっかいっちゃったんでしょうか。
(情報量が多い映画だったので、私が普通に見落としているだけかもですが……)
・サービス精神旺盛すぎ問題
これはマイナスじゃないんですが、とにかくこれでもかとジェットコースターのように見所が連発される映画なので、見終わったあとにどっと疲れました……。
以上です。
いやぁ、いいもの観れました。
ラストで続編の臭わせもあったので、楽しみに待ちたいと思います!!
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